こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
近年、多様なITシステムが登場する中で、「一元管理」という言葉がよく使われます。しかし、一元管理について「一括管理となにが違うのか」などと、イメージが漠然としている方もいるでしょう。
今回は、一元管理とはどのようなものか、意味やメリット・デメリットについて詳しく解説します。社内のリソース管理や、業務効率化などにお役立てください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
一元管理とは、主に管理の効率化を目的に、経営資源などの情報を一箇所に集め、管理元を統合することです。業務を効率的に進められるほか、企業活動の全体が見えやすくなり、革新的な経営戦略の立案にもつながるでしょう。
まずは、一元管理の対象や、一括管理との違いについてご紹介します。
企業や組織が特に一元管理するべきなのは、「経営資源(リソース)」です。経営資源の4つの項目とともに、一元管理を行う重要性を確認しましょう。
経歴や実績、勤務状況など、社員一人ひとりに関連する情報を一元管理することで、さまざまな角度から人材を評価し、適材適所に配置できます。社員のまだ発揮されていない強みも見えてくるでしょう。企業規模が大きくなるほど、各々の社員の個性は見えにくくなるものですが、一元管理を取り入れることで、それぞれの強みを活かした人事の采配が可能になります。
モノの一元管理で代表的なのが、商品の受注・発注・在庫などの情報を一元管理する仕組みです。実店舗やEC店舗など、それぞれの受注数や在庫の状況を一元的に見られることで、部署や店舗間の連携が取りやすくなるでしょう。商品の在庫について、製造ラインや販促、営業など複数の部署で最新の状況を共有すれば、余剰在庫というリスクを抱えずに、いつも適正量の生産と受発注が可能です。
案件別、店舗別に管理していた予算を社内で一元管理することで、さまざまなメリットが生まれます。資金に余裕がある案件から、資金不足の案件へ回すなど迅速な対応にもつながるでしょう。大企業では、子会社の資金管理を一元化し、グループ内で「一つの財布を共有する」という動きも見られます。資金の余計な借り入れがなくなり、リスク管理にもつながるなど財務管理にも有益とされています。
例えば、営業や開発、経営層など、部門をまたいで顧客情報を共有することができます。また、一元管理によって業務に関するナレッジやノウハウが共有されると、業務引き継ぎがスムーズになるほか、業務の質が向上するといったメリットも生まれるでしょう。一元管理は、社員が自主的に学ぶことができる環境を作り出します。
経営資源をカテゴリ別に分類して一元管理するほか、関連するものを紐づけて管理する方法も効果的です。「今、社内はどのような状況なのか」を俯瞰し、次のアクションを起こすための迅速な判断ができるでしょう。
一括管理は、単に管理する場を複数から一箇所に集約するという意味合いが強い言葉です。これに対して一元管理は、効率的な管理の仕組みを作り出し、資源を集約するだけでなく、管理方法も統一します。一元管理を行うことで、組織に革新的な変化を起こすことができるでしょう。
このような効率のよい仕組みを作る土台として、一元管理にはITシステムの導入が必要です。
ビジネスシーンにおいて、一元管理する情報には、個人業務に関連するものと社内全体の業務に関連するものがあります。それぞれについて、具体的に見ていきましょう。
個人業務に紐づく情報には、次のようなものが挙げられます。
・担当業務に関する文書やデータ
・スケジュール
・抱えているタスク
個人で対応する業務について、情報を自分のPCに保管していたり、ノートにメモするなどアナログな方法で管理している方もいるでしょう。しかし、このようなやり方では属人化が進むばかりで、組織としての強みにつながりません。個人業務に関連した情報も、運用ルールを決めてツール上で一元管理するのがおすすめです。
マネージャーなどの立場にある場合、タスクやスケジュールが一元管理されていないと部下の状況が見えづらくなります。これに対して、プロジェクト管理ツールや情報共有ツール、グループウェアなどを利用して業務の様子やスケジュールを可視化できれば、スムーズな進行やいざというときのフォロー体制の構築にも役立つでしょう。
チームや部署を超え、全社的に管理するべきなのは以下のような情報です。
・在庫
・経費
・顧客情報
これらの情報を部署ごとに管理している場合、複数の部署をまたぐような業務フローだと、担当者への連絡などの手間が各工程で繰り返されるでしょう。ITシステムを使って、情報管理を連携・統合することで、確認や連絡といった単純作業がなくなり、情報共有が円滑になります。
経営面におけるメリットも大きく、例えば案件の売上から外注などの経費を差し引き、社内のタイムリーなキャッシュフローを見える化することもできるでしょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ここでは、一元管理を行うメリットについて詳しくご紹介します。
一元管理は、複数の業務の管理元が統一されるため、マネジメントする人員を必要最低限に抑えることができます。また、社内のスムーズな連携が実現することで、商品在庫や業務で使う設備などの物的リソースを効率的に運用することが可能です。
社内の業務全体が可視化されることで、社内のリソースをどこに配分するか迅速に判断でき、人件費や在庫管理費、設備費などの無駄をなくすことができるでしょう。
一元管理を行えば、個人で把握している情報やノウハウも可視化されます。誰もが見られるよう、情報を保管しておくということが習慣化すれば、業務の属人化も防げます。新しい案件に取りかかる際に、「過去の似た事例を参考にしてみよう」などと、社内のナレッジを活用するようになり、情報活用にもつながるでしょう。
横断的な情報活用が簡単に行えることで、意思決定にスピード感や正確性が生まれるほか、部門を超えたコラボレーションも生まれやすい環境を作り出します。
一元管理には、「業務の工数が減る」「作業時間が短縮する」「ミスが減る」などのメリットがあります。これらのメリットが業務効率化へとつながり、限られた経営資源で最大の利益を生み出すことができるのです。
さまざまなメリットがある一元管理ですが、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、一元管理のデメリットや注意点についてご紹介します。
一元管理には、ITシステムが欠かせません。ツールによってかかる費用は異なりますが、導入費用のほか、維持費がかかる場合もあります。これらのコストが経営を圧迫しないよう、費用対効果を見極めることが大切です。
一元管理を導入することで、業務の進め方がこれまでとは変わる場合もあります。社員にとっては慣れない管理方法やツールの利用に、戸惑うことも多いでしょう。スムーズに利用できないと、持続的に運用されずに元の管理方法に戻ってしまう、といったことも考えられます。
こういった事態を防ぐために、社員へのフォロー体制や必要な教育コストについて事前に考え、対策を練っておきましょう。また、混乱を招かないよう、改革を段階的に進めることも対策になります。
ここでは、一元管理を効率的に行うためのポイントについて、導入までの流れに沿ってご紹介します。
一元管理の目的を明確化させ、今後の意思決定における軸を作ります。現状の課題や、一元管理によって予想されるメリットとデメリットを洗い出し、導入の目的を言語化しましょう。社内だけでなく、「顧客にどのようなメリットが生まれるか」という視点も、目的を考える上で重要です。
一元管理の目的やコスト面をポイントに、導入するITシステムを選びましょう。一元管理の仕組み自体が複雑にならないよう、適切なツールを選ぶことが重要です。ツール導入の効果を正確に把握するため、目安にする指標について事前に決めておきましょう。
導入したITシステムの使用方法はもちろん、情報更新や整理など一元管理の運用ルールについても社内に周知します。ITシステム導入後のフォローがないと、仕組みが形骸化してしまうなど、改革に失敗することになりかねません。一元管理を行う意義や目的について説明し、社内に浸透させる工夫が必要でしょう。
一元管理は、社員一人ひとりの「共有する」という意識があってこそ成り立つ仕組みです。アナログな方法や、個人のパソコンで情報管理を使っている場合、いきなりITシステムを使った改革を行うとなかなか浸透しにくいでしょう。ここでは、一元管理の意識付けにもなる手軽な情報共有ツール、「welog」をご紹介します。
welogは、資料や業務マニュアル、報告書などの情報を、クラウド上で一元管理できるツールです。welogをおすすめするポイントは、次のとおりです。
・プロジェクトごとにグループを作成でき、メンバーへの共有が簡単
・シンプルな機能で、ITに慣れていない方も使いやすい
・トライアル期間や無料プランがある
welogは、Wordのようなシンプルな操作性で文書が作成でき、グループごとに情報を整理して保管することができます。担当者に聞かなくても、知りたい情報に簡単にアクセスできる環境が生まれ、連絡の手間がなくなるでしょう。
業務マニュアルなど資料を更新した場合も、ボタンひとつで更新を知らせることができます。議事録や日報など、ストックしておきたい情報の管理にもおすすめです。
「welog」には30日間の無料トライアルがあり、期間終了後も10アカウントまでなら無料で継続利用できるフリープランがあります。一元管理の具体的なイメージがしにくいという方も、実際にwelogを使いながら、自社にあった使い方をイメージしてみてはいかがでしょうか。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
部署の壁を越えた情報共有をスムーズにする、一元管理。合理的な管理の仕組みで、業務の属人化を抑制することにもつながります。一元管理の導入時は、社員一人ひとりの意識改革も重要です。社内に一元管理を浸透させながら、少しずつ改革を進めることで、業務効率化の実現が見えてくるでしょう。