こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
ビジネスシーンや大学入試の場面で「活動報告書」の提出が求められる方もいるのではないでしょうか。文章を考えることが苦手な方や、書き方がわからない方は作成に悩むこともあるでしょう。活動報告書には書き方のコツがあり、わかりやすく内容を整えることで、読み手に活動の意義を伝え、よい印象を与えることができます。今回は、活動報告書の基本項目や書き方を、わかりやすく例文付きでご紹介します。すぐに活動報告書を作れるテンプレートも掲載しているので、作成の際にご活用ください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
活動報告書とは、第三者に向けて自分や団体の活動内容をまとめた文書です。大学の推薦入試や就職活動、ビジネスなどさまざまな場面で使われています。活動報告書は、第三者が活動内容を把握し、評価をするための資料の一つといえるでしょう。
ビジネスと大学入試で活動報告書の内容は多少変わりますが、両者に共通するのは、読み手に興味を持って読んでもらうよう作成することが重要であるという点です。まずは相手にわかりやすい書き方を身につけましょう。
活動報告書の記載項目ごとに、内容の書き方やポイントをご紹介します。
まず、なぜその活動をしたのかについて、活動の理由や目的を記載します。活動するに至った背景を、時系列に沿って簡潔に記述しましょう。活動の背景にある問題意識や事柄を整理して書くことで、読み手も興味を持って活動報告書を読むことができます。
ここでは、活動の規模や参加者など定量情報を書きましょう。人数や数値など客観的事実を記載することで、活動のイメージがより明確に伝わりやすく、文書の信頼性も生まれます。活動によって参加者の人数だけではなく、部署や役職、年齢、性別など属性についても記載しておくとよいでしょう。
活動の内容を、できるだけ具体的に記載します。いつ・どこで・どのような活動を行ったのか、詳細に記載することが重要です。見やすさも意識しながら、実施スケジュールや活動場所などを記載しましょう。
活動で得られた成果について記載します。数値や固有名詞、単位などの具体的なデータを利用すると、内容に説得力を持たせることができるでしょう。よい結果が得られなかった場合は、活動を通してわかった問題点を記載することも、一つの書き方です。
所感とは、活動における自身の見解などを述べたものです。活動報告書においては、活動を通しての「気づき」や「印象に残ったこと」などを記載します。成果で記載した内容と紐づけながら、今後の展望について書くとまとめやすく、読み手の理解を得やすいでしょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
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ここでは、製造現場などに多いQC活動(小集団改善活動)を例とした活動報告書の具体例をご紹介します。それぞれの項目に例文を記載してありますので作成にお役立てください。
《例文》
活動報告書
提出日:令和〇〇年〇月〇日
作成者:〇〇部 〇〇
活動名
「共用工具の管理改善について」
共用工具の収納の仕方や管理方法について、メンバーでアイデアを出しあいながら改善策を作成し、効果を検証しました。
活動の背景と目的
作業に使う社員共用の工具について、収納場所のルールが設けられていないため、多くのメンバーから工具を探すのに時間がかかるのを問題視する声が上がりました。今回の活動は、共用工具の収納方法を見直し、ルールを見える化することで、生産性の向上につなげることを目的としています。
メンバー構成
・リーダー◯◯
・メンバー◯◯、△△、▢▢
実施内容
現状の問題点を洗い出し、以下の対策を検証しました。
・サイズ別、使用頻度順に並べ、それぞれの工具の定位置を確定
・保管棚が3箇所に分散していたものを1箇所へ集約
・使用中の場合、誰が使っているかわかるよう、名札を作成して掲示
活動の成果
共用工具を探すための時間が、取り組み開始前は1回あたり平均4分だったところ、対策後は平均1分に短縮することができました。メンバー8名の稼働時間の合計で計算すると、工具を探すための時間を月平均で12時間削減するという成果が得られました。また、メンバーの残業時間は月平均5時間から4時間に短縮しており、今回の活動の成果がプラスに影響していると推測できます。
所感
取り組みを進めるなかで、共用工具を探すという無駄な時間がどれほど社員全体に悪影響を与えているのかを実感しました。改善後は、生産性だけでなく業務内容の精度も上がっており、作業に集中できる環境づくりの重要性を感じております。今後もメンバーでアイデアを出し合いながら、さらに共用工具を見つけやすい仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
大学入試で使われる活動報告書は、「原稿用紙型」「自由記入型」「項目記入型」の3種類の形式があります。ここでは、原稿用紙型を想定した例文をご紹介します。
《例文》
活動報告書
〇〇高等学校 ◯年
氏名
私は、高校生活で吹奏楽部に所属し、3年間トランペットを担当しました。未経験から始めた楽器でしたが、練習するにつれて上達することにやりがいを感じ、部活動に加えて自主練習にも励みました。
しかし、吹奏楽は自分だけが上達すればよい演奏ができるものではありません。吹奏楽部は部員が60名おり、コンクールに向けて合同練習をする中で、周囲と一体感のある演奏をすることの難しさを痛感しました。3年生のときには、積極的に周囲とコミュニケーションをとり、後輩たちの思いを聞きながら、チームをリードできるよう心がけました。皆で意識を揃えて演奏することができるようになり、最後のコンクールでは県大会で銀賞という過去最高の賞を獲得することができました。
私は、部活動での経験を通して主体的に行動することの大切さを学びました。周囲とコミュニケーションを大切に取り組んだ経験は今後にも活かし、新しいことに積極的に挑戦したいです。
ここでは、活動報告書を作成するときの書き方のコツをまとめています。以下の6つのポイントを知っておくことで、読み手にわかりやすい活動報告書を作ることができますので、ぜひ参考にしてください。
活動報告書は、「When(いつ)・Where(どこで)・Who(だれが)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どのように)」の「5W1H」を意識して作成しましょう。5W1Hの法則に従って、活動の概要を簡潔にまとめることが重要です。
文章で説明すると読みにくくなってしまう場合は、箇条書きにするなど内容に応じて書き方を工夫しましょう。
活動報告書では、具体的な数値などを使って書くことが重要です。例えば複数人で実施した際は「大勢」ではなく「◯人」と記載する、実施件数は「数件」ではなく「◯件」など定量情報を使うことで、読み手の誤解を防ぐことができるでしょう。また、実験結果をまとめる場合は、グラフや表を用いることでわかりやすくなり、読み手の理解も深まります。
活動報告書の注意点として、客観的な事実と主観的な見解を分けて記載することが重要です。具体策として「私は~のように考えます」など主語を入れて書くと、私見であることが明確に伝わります。読み手が内容を把握しやすいよう、読み手にわかりやすい書き方を意識しましょう。
活動報告書は、単に活動内容の記録を行う文書ではなく、今後の活動や自身の未来につなげるためのものだという意識を持つことが大切です。活動を通しての気づきや、得られた成果をどのように今後に活かしていくのか、さまざまな視点から考えて記載しましょう。
読み手に一目置かれる活動報告書を作るコツとして、活動の当事者であるからこそ書ける内容を報告書に取り入れることがポイントです。意識や考えの変化や気づいた問題点など、実際の活動の中での出来事と関連づけながら論述することも書き方の一つでしょう。
活動報告書は、正しい文章で作成することが基本です。漢字の間違いや脱字がないか、数字や単位が正確か最後にしっかり見直しましょう。
また、文章の書き方が全体で統一されていることも基本のひとつです。「〜である」と「〜です」が混在している報告書は読みにくく、まとまりのない印象を与えてしまうため、文末の書き方は揃えるようにします。ビジネスシーンでは「ですます調」でまとめるのが一般的ですが、形式に合わせるとよいでしょう。
「welog」は、活動報告書の作成や提出を円滑に行うことのできるドキュメント共有ツールです。Word感覚で使えるシンプルな操作性を特徴とし、「welog」内にあるテンプレートを活用して活動報告書を簡単に作成することができます。作成から提出までクラウド上で行うため、ファイルをダウンロードする手間が省けることも「welog」の魅力の一つです。詳細な絞り込みができる検索機能を備えており、過去の活動報告書を誰でもすぐに探し出すことが可能なため、活動で得たナレッジの共有も促進されるでしょう。
低価格でサービスを提供している「welog」は、無料で始められるプランもあります。ツールの導入を検討している方は、「welog」の利用を考えてみてはいかがでしょうか。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
「welog」を使えば、誰でも簡単に次のような活動報告書のテンプレートを作成することができます。活動の内容にあわせて、記載項目を変更して使うとよいでしょう。
(「welog」を使って作成したテンプレートはこちら)
活動報告書は、第三者にわかりやすい書き方で内容を伝えることが重要です。今回の記事で紹介したコツや例文も参考にして、読み手を意識しながら活動報告書を作成しましょう。活動内容を整理して文章化する過程は、自分にとってもよい振り返りの機会となります。文章を考えることが苦手な方も、自分の成長につながる機会ととらえ、前向きに作成に臨んでみてはいかがでしょうか。