こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
毎日の業務で日報を作成している社員や、部下に日報作成を指示している上司の中には、「日報は意味がない」と感じている方もいるかもしれません。日報を「意味がない」ものから「意味のある」ものに変えるには、どのような工夫が必要になるのでしょうか。今回は、「日報は意味がない」と感じる理由や日報作成の目的、日報を最大限活用するためのポイントなどを紹介します。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
日々の業務内容を記録・報告する書類である、「日報」。なぜ、その日報が「意味がない」ものと感じられてしまうのでしょうか。「日報なんて意味がない」と思う原因を紹介します。
会社によっては、日報の目的を明確に定めていないところもあるかもしれません。また、「何のために書くのかわからないけれど、作成するのがルールだから書く」というように、日報の目的を理解しないまま、日報を作成している人も少なくないでしょう。
このように、日報の目的が定まっていなかったり、目的をチームに共有できていなかったりすると、「何を書けばよいのかわからない」という悩みが生じます。その結果日報の目的が曖昧になり、意味がないものと感じる人もいるでしょう。
本来、日報は振り返りを行い、成長につなげるために用いられるものです。しかし、社員一人ひとりが日報の目的を理解していないと、日報は単なる作業記録として、文字を埋めるだけの作業になってしまいます。このように、日報作成が「書いて終わり」のルーティンになり、振り返りに活用できていないため、「日報なんて意味がない」と思ってしまうのです。
日報を報告しても、「印鑑が押されるだけでコメントは一切なし」というように誰からも反応・フィードバックがないことも、「日報なんて意味がない」と思う原因の一つです。せっかく日報を作成し業務の報告をしても、反応・フィードバックがない状態が続けば、「一体、何のために書いているのか」と苛立ったり、「書いても意味がないのでは」と疑問に思ったりするのも当然と言えます。
日報作成や情報共有に特化したツールが整備されていない場合、日報を作成・共有・管理するのに時間を要してしまいます。
例えば、日報を作成する際には「構成を考える」「執筆する」「書いたものを見直す」という作業が発生します。メールで報告する際には「メールの本文を書く」「メールの宛先を設定する」、確認者は「添付ファイルをダウンロードする」「ファイルを開く」といった作業が発生します。
一つひとつの作業にかかる手間や時間は少なくても、積み重なることで、ある程度の手間・時間が必要となるでしょう。その結果、「日報の作成や共有は面倒くさい」「手間・時間がかかるなら、書かなくてもよいのでは」と思う人が増え、日報作成が意味のない作業となる可能性があります。
日報の1つ目の目的は、振り返りをして「PDCA」を回すことにあります。PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」という4つからなるサイクルのこと。PDCAを回すことで課題の整理や業務改善などがしやすくなり、今後に活かしていくことができます。日報をもとにPDCAを回すことが習慣化すれば、日報は作成する人自身の成長やスキルアップに役立つものになるでしょう。
日報は、マネジメントや育成のためにも用いられます。業務進捗や業務上の課題などが書かれた日報を確認すれば、上司は「業務が滞りなく進んでいるか」「今、部下がどのようなことで困っているか」「仕事へのモチベーションが下がっていないか」などを容易に把握できます。日報を通じて、上司が部下の状況をタイムリーに把握することで、業務改善や課題解決に向けたフォローやアドバイスがしやすくなり、マネジメントや育成を効果的に行えるようになるでしょう。
ナレッジを共有し、チームや組織の成長につなげることも、日報の目的の1つです。日報には、日々の業務における「成果」や「改善すべき点」「解決策」なども記載されます。こうした内容は、チーム・組織にとって重要なナレッジとも言えます。そのため、日報を活用することで、チームや組織の成長が促されるでしょう。また、「属人化の解消」や「業務の効率化」も期待できます。
日報は、チーム内のコミュニケーションを活性化する目的でも用いられます。日報をチーム内で共有することで、メンバー同士が互いの「業務の進捗」や「日々の成果」「業務に関する悩み」などを認識し合えるようになるでしょう。それにより、「困っていることについて、アドバイスする」「頑張っていることを褒める」といったコミュニケーションが自然と生まれることが期待できます。チームワークの向上にも役立つでしょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
日報を「意味がない」ものから役立つものに変えるには、どのような工夫が必要なのでしょうか。日報を最大限活用するためのポイントを紹介します。
まずは、一人ひとりに日報を「何のために作成するのか」を認識してもらうことが必要です。日報を作成する目的をチーム内で再確認するようにしましょう。併せて、「どのような場面で日報を活用できるのか」「実際、これまでに日報を活用したことでどのような効果が生まれたのか」といったような活用方法についても伝えることが大切です。このように日報の目的・活用方法をチーム内で共有することで、日報を役に立つ重要なものとして捉えられるメンバーが増えることが期待できます。
日報を最大限活用するためには、振り返りの時間を設け、上司から部下への定期的なフィードバックを行うことも大切です。忙しい中であっても、日報の内容を確認する時間を確保し、「よかった点」や「感謝の言葉」「改善すべき点」「今後に向けたアドバイス」などを伝えるようにしましょう。フィードバックが習慣化されれば、日報を作成する人は「きちんと日報を読んでもらえている」と実感できるようになり、日報を「意味がある」ものと捉え直すことにつながるでしょう。
「誰でも」「いつでも」簡単に日報を作成・共有・確認できるよう、仕組みを整えていくことも重要です。日報を作成・共有しやすい仕組みが整備されれば、チーム内でのナレッジ共有やコミュニケーションが促されるでしょう。
具体的な方法としては、インターネット上で情報を作成・共有・管理できる「クラウドツール」の活用がおすすめです。使い勝手や費用対効果などを考えた上で、自社に合ったクラウドツールを選ぶとよいでしょう。
日報作成にwelogを活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
・作成・共有・閲覧がスムーズで、業務負担が少ないから続けやすい
・上司・部下間やチーム間でのフィードバックが行いやすい
それぞれのメリットについて、見ていきましょう。
welogにはテンプレート機能が備わっているため、日報を効率的に作成できます。また、メールや外部チャットと連携しており、登録した情報をボタン1つで共有することが可能です。モバイル対応しているため、出先からスマホで日報を確認することもできます。このように、作成・共有・閲覧をスムーズにできる機能が多く備わっているので、業務負担も軽減するでしょう。
welogでは、メールや外部チャットへの更新通知機能を利用することで、部下が作成した日報を、上司はタイムリーに確認できます。また、同時編集機能が備わっているため、チームメンバーが同じタイミングで日報にコメントすることも可能です。このような機能を活用することにより、上司・部下間やチームワークでのフィードバックが行いやすくなるでしょう。
日報を有意義なものとするためには、作り方を工夫することも大切です。日報を「面倒」「無駄」なものにしないために、押さえておきたい「日報の作り方」を紹介します。
あらかじめテンプレートを用意しておくと、日報作成を効率的に行うことができます。以下に紹介するのは、一般的な日報のテンプレートです。「今日の目標」や「業務内容」「良かった点」「課題・反省点」などの項目を設けるとよいでしょう。
(テンプレートへのリンクはこちら)
関連記事:業務日報の書き方。記入例やテンプレを押さえて効果的な日報を作成しよう
しかし、「全ての項目を埋めないといけない」というルールを設けてしまうと、そのうち日報作成が面倒になってしまうことも考えられます。このような状況にならないよう、「最低限、この項目だけは書く」「この項目は書くことがあるときだけで構わない」といった柔軟な運用ルールを設けることが大切です。
日報を作成する際には、ついつい課題にばかり目が行きがちです。しかし、個人の成長を促すものとして日報を活用するためには、「うまくいったこと」や「初めてできるようになったこと」などにも関心を向ける必要があります。そうした視点で業務を振り返るようにすれば、たとえミスしてしまった日であっても、何かしらのポジティブな「発見」があるでしょう。そうしたポジティブな内容を日報に記載するようにすると、自身の成長を実感しやすくなります。
日報は、「業務の振り返り」や「マネジメント・育成」などを目的としたもので、決して「意味がない」ものではありません。日報を最大限活用するためには、「日報の目的・活用方法の再確認」や「定期的なフィードバック」「作成・共有しやすい仕組み」が不可欠です。日報を効果的に活用し、個人やチームの成長につなげていきましょう。