こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
「議題がきちんと設定されておらず、話が脱線する」「なかなか結論が出ず、会議が長引く」といったように、非効率な会議が行われるケースもあるでしょう。コロナ禍でテレワークが進んだことを受け、会議の必要性に疑問を感じ「会議は必要最小限にしたい」と考える方もいるかもしれません。そうした中、生産性向上に向けた取り組みの一つとして、注目されているのが「会議の効率化」です。どのようなことを意識すれば、会議を効率化できるのでしょうか。そこで今回は、会議を効率化する9の手法や、効率化に役立つツールなどを事例を交えながら紹介します。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
どういった理由で、効率的な会議の実現が難しくなってしまうのでしょうか。会議の効率化を妨げる3つの原因を紹介します。
会議の効率化を妨げる原因としてまず挙げられるのが、「会議の目的やゴールが設定されていない」ということです。「そもそも、何を目的とした会議なのか知らされていない」「参加者の間で、会議のゴールについての認識にずれがある」といった会議を経験したことのある方もいるでしょう。
会議は本来、目的を設定した上で議論を行い、最終的に結論を導き出すための場です。目的やゴールを定めずに会議を行うと、会議本来の役目が果たされず、ただただ時間が過ぎてしまうため、結論が先延ばしになりやすい傾向があります。
「会議の頻度・時間が適切でない」ことも、会議の効率化を妨げる要因の一つとされています。開催頻度が適切でなかった場合、「一つの議題について、毎週必ず話し合わなくてはならない」「本当に話し合いたいタイミングでは、会議が行われない」といったことが起きる可能性があります。また、会議時間が適切でなかった場合には、「長時間に及ぶ会議により、議論が停滞する」「話し合いたいことが複数あるのに、一つについてしか議論できない」などの事態が想定されます。
「会議に向けた、事前の段取り・役割分担ができていない」ことも、会議の効率化を妨げる一因です。事前の段取り・役割が不十分だと、「時間になったのに、会議をすぐに始められない」「ファシリテーター(進行役)がいないため、何からどう議論したらよいかわからない」といったことが起きてしまいます。
会議を効率化し、生産性を上げるには、どのような手法が必要となるのでしょうか。会議の効率化につながる9つのルールを紹介します。
会議効率化のために、まず必要となるのが「会議の目的・ゴールの事前共有」です。「意思決定」や「意見交換」など何を目的とするか、「結論を出すこと」や「アイデアを10個出すこと」など何をゴールとするかを、参加者に共有しておきましょう。
併せて、議題やタイムテーブルなどを記載した「アジェンダ」や、会議資料の事前共有も必要です。アジェンダや会議資料を事前に配布することで、参加者は「どういった提案をしたいか」アイデアを練ったり、「報告内容について、どう思うか」自分の考えをまとめたりしておくことができるでしょう。そうした時間を確保してもらえるよう、アジェンダや会議資料は、遅くとも会議前日までには参加者全員に共有することをおすすめします。
会議を効率的に行うためには、参加者の「会議に対する意識」を変えることも大切です。会議資料の作成は、必要な業務ではあるものの、企業の利益には直結しません。また、会議中は、通常業務を進めることができないため、一時的に業務がストップします。これらを踏まえると、企業にとって「会議の事前準備」や「会議への参加」にかかる時間は、「人件費」というコストがかかる時間と言えるでしょう。そうした費用をかけてまで、開催する価値があるのが「会議」とも言えます。
「会議=コスト」という認識を社内に共有することで、「会議にかかる時間を、できるだけ削減しよう」という意識が従業員の間で高まります。それにより、会議の効率化が期待できます。
参加者が多い会議では、責任や主体性が分散してしまうことがあるため、会議の「参加者」を絞ることも、会議の効率化につながります。これにより、「話がしょっちゅう脱線し、議論が進まない」「当事者意識が低く、活発な議論が行われない」といった事態を回避できます。会議の目的や議題などを踏まえた上で、「何人程度で行うことが適切か」「誰を会議に招待するか」を決めましょう。
会議の効率化のためには、「適切な時間設定」も必要となります。一説では、人の集中力が持続する限界は「90分」と言われているようです。そのため、会議を行う際は、極力「90分以内」に収めるのが望ましいとされています。議題が多く、「90分以内」に収めるのが難しい場合には、「議題が変わるごとに、小休憩を取る」「会議開始から90分後に、休憩時間を設ける」といった工夫をするとよいでしょう。
会議の「開始・終了時刻」を厳守することも、会議の効率化に必要なルールの一つです。「開始時間になっても参加者が集まらず、会議を始められない」「議論がダラダラと続き、予定時刻になっても会議が終わらない」といったことが常態化してしまうと、「会議を効率化しよう」という社内全体の意識の薄れにつながるでしょう。効率的な会議進行のためには、主催者・参加者の双方が「時間厳守」を徹底することが重要です。具体的には、「開始5分前の集合を呼びかける」「全員揃っていなくても、時間になったら会議を始める」「終了時刻の5分前に、『残り5分です』と宣言する」などの工夫をするとよいでしょう。
効率的な会議運営のためには、「会議中の役割」を先に決めることも必要です。「ファシリテーターがいないため、何から議論を始めたらよいかわからない」「タイムキーパーがいないため、発表時間が守られない」といったことがないよう、役割分担を明確にしておきましょう。
「どういった役割が必要か」は、会議によっても異なりますが、どの会議でもおおむね必要となるのは、以下のような役割です。
●ファシリテーター:会議の「司会進行」や、意見が出てこない場合の「参加者への声掛け」などを担う。 ●タイムキーパー:「発表時間」や「グループワークの時間」などを管理する役割を担う。 ●議事録担当:会議内容について、議事録に記録を残す役割を担う。 |
資料を「簡潔」かつ「必要最低限」にすることも、効率的な会議には不可欠です。ページ数が多すぎたり、資料が何種類もあったりすると、事前の資料準備に労力がかかります。また、資料の内容を会議中に説明するだけでも、時間を要するでしょう。
資料作成者や発表者の負担を軽減するためにも、ポイントが明確な資料を、必要最小限だけ用意することが重要です。そうすることで、資料準備や内容説明にかかる時間が短縮されます。資料説明にかかる時間が減る分、「意見交換」や「アイデア出し」に時間を確保できるようになるでしょう。
会議のさらなる効率化のためには、「開催頻度」や「開催要否」を見直す必要もあります。「頻度を減らしたり開催を取りやめたりすると支障が出そうか」「別の方法で会議の目的を達成できないか」などを踏まえ、「会議の開催頻度が適切か」「本当に開催する必要がある会議なのか」を改めて考えることが重要です。具体的には、「定例会議の開催頻度を『隔週』から『月1』に変更する」「進捗報告だけで終わっている会議については、今後の開催を取りやめ、別の報告方法を考える」などの対応を行うとよいでしょう。
インターネットを通じて開催する「Web会議」では、これまで紹介したルールに加えて、web会議特有の事前確認も必要です。「インターネット環境」や「接続状況」の確認が不十分だと、「時間になっても、会議のURLにアクセスできない」「インターネット接続がしょっちゅう切れる」といったトラブルが起こりかねません。「本社・支店などのweb環境に問題がないか」「インターネット接続が安定しているか」など、事前にしっかり確認しておきましょう。加えて、web会議に不慣れな参加者が多い場合には、「web会議への参加方法」や「web会議参加時の社内ルール」なども併せて伝えておくことをおすすめします。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
会議効率化に向け、普段から取り組めることについて、見ていきましょう。
「報・連・相」があまり行われていない職場の場合、「プロジェクトの進捗が滞っていたことに、会議で初めて気づく」「会議の場で初めて、仕事のミスやトラブルについて報告を受ける」といったこともあるでしょう。そうした状況では、もともとの議題が後回しになり、肝心の議論が十分に行えないことから、「本来決めたかったことが決められない」「会議時間が予定よりも延びる」などの問題が生じる可能性があります。
普段から「報・連・相」を心がけていれば、進捗の遅れや仕事のミス・トラブルに気付きやすくなります。現場で若手社員の抱える悩み・問題に対し、先輩社員や上司が早い段階でアドバイスすることも可能になるでしょう。問題や課題を早い段階で解決することがスムーズな業務の進行につながり、必要のない会議を減らしたり、会議時間をより有効に使ったりすることにつながります。
「心理的安全性」とは、不安や恐れなどを感じることなく、自分の意見をほかのメンバーに伝えられる状態のことを言います。心理的安全性が低い職場では、会議の際に「新入社員や若手社員は、自分の考えを言いづらい」ことから、結果的に「役職の高い特定のメンバーのみが発言している」といった状況が生じがちになります。そうした状況では、活発な議論が行えなかったり、「会議」という名の報告だけの場になったりしてしまうでしょう。
実りが多く効率的な会議にするためには、参加者からさまざまな意見を引き出したり、誰でも意見を言えるような雰囲気をつくったりする必要があります。「会議の場」においてのみ、そのような雰囲気づくりをしようと思っても、なかなかうまくいかないでしょう。日頃から職場の心理的安全性を高め、発言しやすい関係性をメンバー同士で築いておくことが、重要です。
会議を効率化させるツールを、種類ごとに紹介します。
Web会議ツールとは、参加者がオンライン上で集まり会議できるシステムのこと。「Zoom」や「Microsoft Teams」「GoogleMeet」などが代表的です。「画面共有機能」が付いているWeb会議ツールを選べば、参加者全員が同時に同じ画面を見ながら会議を進められます。また、「チャット機能」があるものを使えば、「話している内容がよくわからない」「ここをもっと聞きたい」といったときに、参加者からの質問をその場で受け付けることが可能です。
ビジネスチャットツールとは、ビジネス利用に特化したチャットツールのこと。日本では、「Slack」や「Chatwork」が有名です。ビジネスチャットには、メールよりもメッセージやデータの共有がしやすいという特徴があるため、導入する企業が増えてきています。ビジネスチャットの活用により、日頃の「報・連・相」が活発化し、「不必要な会議の削減」や「会議・業務の効率化」が期待できます。
議事録作成ツールとは、Web上で議事録の作成が行えるドキュメント作成ツールです。「チームのための情報共有ツール」である「welog」には、「テンプレート機能」や「同時編集機能」などがあります。事前に作成したテンプレートをもとに、会議中に複数人で同時に議事録作成を行えば、会議や業務の効率化が期待できます。作成した議事録はクラウド上に保管されるため、時間や場所に関わらず、いつでもどこからでも確認でき、議事録の蓄積と一元管理・活用にも最適です。また、「タスク管理機能」を利用すれば、会議内容を簡単に「タスク化」できるため、「会議での決定事項を関係者に伝達する」「決定したToDoについて、担当者に割り振る」といった業務への連結もスムーズに行えます。議事録作成とタスク管理の両方を効率的に行いたい場合には、welogの活用を検討するとよいでしょう。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
メディア運営やマーケティングプランの立案・実行などを行っている株式会社 シーザスターズは、情報共有に関する課題を抱えていました。「作成した議事録を、どこにどう残すのか」が決まっていなかったのです。そのため、ビジネスチャットに投稿されるときもあれば、ドキュメントとして保存されるだけのときもありました。その結果、後から議事録を探そうとしても、「どこに議事録があるのかわからない」という事態が頻発。従業員を増やすフェーズに入ったこともあり、現状の課題を克服するために、welogの導入を決めました。
welogを導入したことで、「会議内容を議事録に残す」ことが当たり前となり、「議事録をもとに前回の内容を振り返りながら、会議を進行する」ように。また、議事録の保管場所が限定されたことから「議事録の検索」が容易になり、過去の議事録を見返し業務に活用できるようになったそうです。今後は、新たに入ったメンバーへの情報共有の手段としても、活用を検討しているとのことです。
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今回紹介した「9つのルール」を実行することで、会議の効率化が実現します。また、「『報・連・相』を心がける」「心理的安全性を高め、発言しやすい関係性を築く」という普段からできる取り組みも、会議の効率化には有効です。自社に合った「方法」や「ツール」を活用し、会議の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。
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