こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
情報共有の方法や重要性を理解していても、効果的に活用できていない会社も多いのではないでしょうか。今回は、情報共有の重要性やメリット、社内で行うべき情報共有の種類や雰囲気づくりのほか、押さえておきたい効率化のポイントをご紹介します。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
各個人が持つ情報を、相手と共有する「情報共有」。組織やチーム内の情報共有は、なぜ重要なのでしょうか。情報共有を効率的に行うためには、その目的とメリットを把握することが大切です。まずは、情報共有の目的についてご紹介します。
情報共有の目的は、個人が蓄積した知識やノウハウを、社内全体で「共有」し、「活用」することです。情報を上手に共有・活用すれば、社内の生産性を上げることに繋がります。情報は、組織にとって重要な「資産」ですが、情報を有効に活用できなければ、その価値を最大限に発揮することができなくなってしまいます。
情報共有にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、情報共有で得られるメリットについて解説します。
情報共有を円滑に行うことは、業務の効率化に繋がります。業務効率化とは、業務の無駄やムラを見つけ出し、それらをなくすために業務改善を行うこと。 業務を効率化することで、「情報を調べたり探したりする手間」や「何度も同じ説明をしていた時間」など、工数やコミュニケーションコストを削減することが可能です。削減できた時間を他の業務時間に回すことで、生産性の向上も期待できるでしょう。
情報共有を的確に行うことで、属人化を防ぐことも可能です。属人化とは、「特定の社員しかできない業務が存在すること」。十分な情報共有ができている組織は、社員の異動や退職などで業務の引き継ぎが必要な場合でも、伝達漏れなどの問題が起こることなく、スムーズに業務を行えます。これにより、情報という社内資産を蓄積し、それを活用した新たな価値の創出にも繋がるでしょう。
情報共有が適切に行われていると、クレームやトラブルが起きた場合も、迅速に対応することが可能です。担当者が他の業務に対応していたり不在だったりする場合、別のスタッフが代わりに対応することもできます。その結果、トラブルによる損害を最小限に抑えることにも繋がるでしょう。
「情報共有」について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
情報共有には「収集」「整理」「共有」「活用」という4つの要素があります。この順番で情報共有を進めていきましょう。
情報共有の起点となるのが「収集」です。社内のさまざまな場所に散らばった情報を収集し、必要に応じて取捨選択を行い蓄積します。
次に、蓄積した情報を「整理」します。本棚に本を並べるように、情報の置き場を整え、カテゴリーや時系列順にわかりやすく整理しましょう。
情報共有ツールなどを活用し、整理した情報を社員に「共有」します。この段階では、情報の種類に応じて、情報の公開・編集権限の範囲を指定し、セキュリティを強固にする必要があります。
最後の段階は、情報の「活用」です。必要な情報を、必要なときに活用します。
活用した情報が新たな情報を生み出す役割を持ち、情報共有の各段階が循環し始めれば、社内の情報共有がうまくいっていると言えるでしょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
社内で行うべき情報共有は、業種や職種によって異なりますが、比較的多くの企業に共通する一般的な情報共有は、以下の7種類です。
(1)進捗やスケジュール (2)日報 (3) 顧客情報や売り上げ情報 (4)クレーム (5)マニュアル (6)議事録や会議資料 (7)社内規定 |
ここからは、種類ごとの目的や効果について解説します。
社内のメンバー同士で業務の「進捗」や「スケジュール」が把握できていると、お互いに業務を調整し合うことができます。時間に余裕のあるメンバーが業務負担の大きいメンバーをサポートするなど、効率的に業務を行うことができるでしょう。
また、メンバー同士の動きがはっきりすることで、お互いが予定の確認などにかける時間を削減できます。これにより、コミュニケーションコストの削減にも繋がるでしょう。
1日の業務を記録する書類である「日報」は、多くの企業で活用されています。 チームのメンバーがどのような業務をしているのかや、その状況、課題などを把握することで、上司がスムーズに指示を出したり、チームの目標を達成したりすることができるでしょう。
また、日報には「目標」「業務内容」などの項目を記載する必要があります。自身の業務を分析し振り返ることで、「PDCAサイクル」を回し、課題に対する改善策を講じることもできるでしょう。PDCAサイクルとは、「Plan」「Do」「Check」「 Act」を繰り返すことで継続的に業務を改善する方法です。
住所や氏名などの「顧客情報」や「過去の商談履歴」、「売上情報」なども重要な共有事項です。顧客情報や売上情報がチーム内で共有されていれば、担当者が変わった場合でも引継ぎが容易になり、サービスの質を落とすこともありません。どのようなアプローチで商談や契約に結びついたのかも共有すると、チーム全体の知識量も増え、売上に結びつくといった効果にも繋がるでしょう。
「クレーム」などのトラブルについても、チーム内で共有することが大切です。クレームの内容が組織全体で周知されていないと、再度同じクレームを受けてしまう恐れがあります。クレームが起こった場合、なるべく早くその内容を全体に共有することが大切です。クレームなどのトラブルは、サービスや商品の品質改善のチャンスとも捉えられます。すぐに共有し、改善策まで講じることで、次のクレームを防ぐことや、品質向上に繋げることができるでしょう。
マニュアルとは、業務全体の概要や手順、ルールなどを記載したものです。マニュアルを共有し、各メンバーがいつでも見れる状態にすることで、組織やチーム全体が同じ認識を持って業務を行うことが可能となります。
また、マニュアルは業務の変更に合わせ、常に最新の状態に更新していくことが必要です。業務で蓄積されたノウハウを活用すれば、既存メンバーだけでなく、新入社員など新規で業務に参加するメンバーも、スムーズに業務を行えるでしょう。
会議の内容を記録した「議事録」は、会議出席者の認識の違いを防ぐための「備忘録」や、会議に出席できなかった人が「後から会議の内容を把握する」ことを目的として、共有します。
また、会議の場面では、必要な「会議資料」を事前に共有しておくことで、会議に集中することができ、会議の進行をスムーズに行うことができるでしょう。事前に内容を把握することで、「会議で発言しやすくなる」「アイデアを出しやすい」などの効果も期待できます。
社内規定とは、会社内の規則などを取りまとめたルールブックのこと。「業務規程」や「危機管理マニュアル」などがこれに該当します。本来社内規定はメンバーがいつでも閲覧できるように共有しておく必要があります。ただ、実際にはどこに保管されているのか周知されていないケースもあるのではないでしょうか。社内規定は、規定が変更された場合でも最新の情報を把握できるように、誰でも閲覧できるようにしておくのが理想です。
情報共有がうまくいかない原因としては、「社内・チームのコミュニケーションに問題がある」「 情報共有のメリットを理解していない」「情報の蓄積・共有に関するルールが明確でない」「担当者が不在または多忙で、情報共有できない」といったことが考えられます。これらの要因が複雑に絡まり、情報共有がうまくいっていないケースもあるため、考えうる対策を一つ一つ確実に行っていくことが重要です。
なお、情報共有を活性化・効率化させる方法については、後ほど紹介します。
情報共有がうまくいかないと、さまざまな問題が生じる可能性があります。社員同士の情報共有が不十分だと、ミスが起こったり、誰がどの業務を担当するのか不明確で対応漏れが生じたりするため、チームとしての業務遂行に悪影響を及ぼします。また、必要な情報を探すのに多くの時間を要するため、業務効率が低下したり、企業にとって重要な意思決定にかかる時間が長くなったりするでしょう。業務の属人化が進み、「属人化された業務をボトルネックとした業務スピードの低下」や「ミスの発覚の遅れ」といったリスクが生じやすくなります。
情報共有を活性化させるためには、チームの心理的安全性を高めるなど、情報共有しやすい雰囲気作りが大切です。「忙しそうだから聞きずらい」「こんなことを言ったら怒られそう」「自分にとって不利になるかも」などの心理的負担があると、情報共有が適切に行われません。社内の雰囲気づくりで大切なこととは、メンバー同士でコミュニケーションを取り合うことです。そして、もっとも重要なのは、上司と部下の関係性と言えるでしょう。上司が部下に歩み寄り、相談しやすい雰囲気を作ることが大切です。
また、情報共有の仕組みがあっても、それを上手く活用できなければ十分な効果が期待できません。まずは、チームリーダーや推進係が中心となって情報共有の取り組みを実施し、共有の方法などルールづくりを行いましょう。「共有の手間がかかるだけで利点がない」という思考にならないためにも、そこで得られるメリットなど情報共有の重要性を、チーム全体の共通認識にしていくことがおすすめです。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
では、情報共有を効果的に行うためには、どのようなポイントがあるのでしょうか。
情報の共有方法は、紙の資料を配る、ホワイトボードに書き込む、対面での会議などの「アナログ」な方法と、情報をオンライン上で共有する「デジタル」を活用した方法に大別されます。「これまでもアナログで対応してきたから」「デジタル化の方法がわからない」などの理由で、アナログからデジタル化への移行をためらうケースもあるのではないでしょうか。
アナログの共有方法には、「導入コストがあまりかからない」「パソコンを利用しない職場に向いている」などのアナログならではの良さもあります。しかし、チーム全体で素早く情報を共有したり修正したりするには、アナログは不向きと言えるでしょう。情報共有の手段として、アナログからデジタルへの移行を検討すれば、業務効率化に繋がります。同時に、紙の印刷代などのコスト削減も叶うでしょう。在宅勤務やモバイルワークなど時間や場所に左右されない多様な働き方を実現することも可能です。
まずは、現在アナログで行っている共有方法を見直すことから始めましょう。アナログでもデジタルでも同じ効果が得られるものであれば、デジタルへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。「業務内容に適しているか」や「社員が使いこなせるのか」も考慮し、デジタル化を検討しましょう。導入時には混乱が起こることも想定されますが、長期的なメリットをチームで共有し、粘り強く推進していく姿勢が必要です。
誰でも必要な情報にすぐ辿り着けるよう、情報は「一元化」し、検索性を高めておくことが大切です。情報の一元化によって、「作業時間の短縮」や「コミュニケーションが活発になる」などのメリットが得られます。
情報を集約しておくと、検索が簡単になるだけでなく、管理もしやすくなります。チームや部門ごとの枠組みにとらわれず情報が管理できるため、組織の意思決定を迅速に行うこともできるでしょう。
「情報共有が面倒」「業務の時間があるときにだけ共有すればよい」という思考にならないためにも、シンプルな運用ルールを設定するとよいでしょう。情報共有のメリットを理解していても、全体でやり方が周知されていないと、有効活用に結びつきません。「いつ、誰に・どのように情報を共有すればよいのか」など一定のルールを設けると、情報共有が習慣化されやすくなるでしょう。
また、情報共有を効果的に行うために、書類の作成には決められた項目を埋めるだけの「テンプレート」を活用したり、共有する情報を分かりやすく「カテゴリー分け」したりする方法もおすすめです。
情報共有を効果的・効率的に行うためには、情報共有ツールを導入するのがおすすめです。情報共有ツールには、目的に応じてさまざまなサービスや機能が存在します。例えば、社内連絡を主な目的とした「チャットツール」、や各プロジェクトを管理する「タスク管理ツール」、各自のスケジュールを閲覧・管理できる「カレンダーツール」などです。
また、情報は大きく2種類に分類されます。1つめは、相談事項やタスクの期限など、短期間で消費される「フロー情報」。2つめは、プロジェクトの中で蓄積されたノウハウなど、時間が経っても価値が変わらず、アーカイブされていく「ストック情報」です。
情報共有に適したツールや共有方法は、情報共有したい内容と、情報の性質によって変わってきます。会社の課題と照らし合わせた上で、適したツールを選ぶことが大切です。
ストック情報の共有に適しているのが、さまざまな情報をクラウド上で一元管理できる「情報共有ツール」です。情報共有ツールを用いて、社内の情報を効果的に管理・活用することにより、「業務効率化や生産性の向上」「属人化の解消」「多様な働き方の実現」といったメリットを得られます。
なお、情報共有ツールによって、機能や費用、操作性などはさまざまです。複数のツールを比較検討し、自社にとって最適な情報共有ツールを選択しましょう。
「welog」は、社内で蓄積・共有したいストック情報の集約に適した情報共有のためのクラウドツールです。例えば、「社内Wiki」や「業務マニュアル」「議事録」「日報」などとして活用することで、組織運営に必要な情報を簡単に残すことが可能です。また、残した情報がフォルダ毎に集約しているため、必要な情報が簡単に見つけられることも特徴です。welogを活用すれば、「情報検索時間の削減」「人材の即戦力化」「迅速な意思決定」など、業務の効率化が実現できます。
更にwelogは、ビジネスチャットなどのフロー情報を扱うツールと併用することで、より情報共有が効果的に行なえます。わかりやすいシンプルな操作画面で、はじめて利用する方でも直感的に操作することができる「welog」で、組織が抱える情報共有の課題を解決してみてはいかがでしょうか。
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情報共有を円滑に行えば、「業務の効率化」や「脱属人化」などのメリットが得られます。情報共有を効率化するためには、共有方法を「アナログ」だけでなく「デジタル」を活用した手段への変更を検討したり、わかりやすい運用ルールを設けたりすることがポイントです。情報共有しやすいツールを活用するのも方法の一つと言えるでしょう。社内の課題と照らし合わせながら、共有方法を検討してみてはいかがでしょうか。