こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
組織やチーム内で日々行われる「情報共有」。情報共有をすることにより、「業務の脱属人化」や「業務効率化・生産性向上」などのメリットが期待できます。しかし、「情報共有の重要性は理解しているものの、効果的な方法でできているのかが疑問」「チーム内での認識に違いがある」など情報共有に関する課題を抱える方もいるでしょう。そこで今回は、組織における情報共有の意味や重要性、情報共有がうまくいかない原因から考える対応策などを紹介します。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
個人が持つ情報を相手と共有する「情報共有」(英語訳:information sharing)。ビジネスや組織における「情報共有」とは、各個人が持っている業務上有益な知識やノウハウを、組織全体で共有するという意味を持ちます。
情報共有の起点となるのが「収集」です。この段階では、組織内の各場所に散らばった情報を収集し、必要に応じて取捨選択を行い蓄積します。収集の段階では、情報のソースを調べるなどファクトチェックを行い、情報の信憑性も併せて確認することが大切です。
次に、蓄積された情報を分かりやすい形に「整理」します。本棚に本を並べるように、情報の置き場を整備し、カテゴリーや時系列順に名称やタグ付けを行い分類・整理することで、必要な情報を誰もがピックアップしやすい状態になります。
整理した情報は、「情報共有ツール」などを活用して「共有」します。この段階では、情報の種類に応じて公開や編集権限の範囲を指定して情報を管理し、セキュリティを強固にすることが求められます。
ここまでの段階を経ることで、はじめて必要な情報が必要なときに「活用」できる状態になります。活用した情報が新たな情報を生み出す役割を持ち、情報共有の各段階が循環しはじめれば、社内の情報共有が成功していると言えるでしょう。
組織内にある情報の種類は、「フロー情報」と「ストック情報」に大きく分類できます。フロー情報とは、対面やチャット上での雑談やタスクの期限など、短期間で消費される有効期限が短い情報のこと。一方のストック情報とは、プロジェクトの中で蓄積されたノウハウなど、時間が経っても価値が変わらず、アーカイブされていく情報です。情報共有を行う際、どちらの性質を持つ情報なのかによって、共有に適したツールや共有方法が変わります。
情報共有と似た意味を持つ言葉に「コミュニケーション」があります。コミュニケーションは、情報共有よりもより広義な意味を包括しており、情報共有はコミュニケーションにおける1つの側面と言えます。組織内やチーム間で良好なコミュニケーションができていないと、情報共有も機能しにくくなります。そのため、コミュニケーションは情報共有の基盤と考えるとよいでしょう。
組織内での情報共有は、なぜ重要なのでしょうか。情報共有は、「誰でも」「どこからでも」「最短」で情報にアクセスできるようにすることを目的としています。情報は組織にとって「財産」であり、さらなる利益を生むために活用されることで、その価値が高まります。そのためには、組織における情報共有が不可欠であるため、情報共有は非常に重要なのです。
参考:情報共有のメリットとは?情報共有の不足によるデメリットを防ぎ、メリットを最大化するコツ
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
では、情報共有を行うことで組織やチームはどのようなメリットを得られるのでしょうか。
「属人化」とは、業務を担当者個人や一部のメンバーだけが担っており、組織として必要なナレッジ・情報の共有ができていない状態のこと。社内での情報共有がスムーズになることで脱属人化が進み、チーム全体で業務を運営できるようになります。業務の属人化は、担当者がいないと業務が遂行できない状況を引き起こすため、組織におけるリスクにもつながります。属人化を防止することにより、アウトプットの質が均一になる、トラブル発生時に対応しやすいなど、組織としてのリスク回避にもつながるでしょう。 属人化については、以下の記事でも詳しく解説しています。
必要なデータが適切に共有されていない状態では、必要な人が必要になったときにそれぞれ情報を探す必要があります。情報の保管場所がわからない場合は、わかる人に聞くなどの手間が発生することもあるでしょう。必要な情報をその度に探す数分が積み重なることで、組織の大きな損失にもつながります。日頃から共有された情報を組織で活用できる状態にすることで、個人が情報を探したり、確認したりする時間が短縮でき、業務効率が改善されるでしょう。
さらに、情報共有が円滑に行えると、ベストプラクティスがアップデートでき、生産性向上も期待できます。ベストプラクティスとは「現時点での最も良いやり方」を意味し、その範囲は「ノウハウ」「知識」「業務の進め方」などさまざまです。「現場におけるベストプラクティスの吸い上げ」「吸い上げたベストプラクティスのテンプレ化」「PDCAを回すことによる、改良点の抽出」「ベストプラクティスのアップデート」のサイクルを繰り返し、個人やチームが行った業務の最も良いやり方を共有していくとよいでしょう。
情報共有を進めることは、メンバー同士の理解を深める効果も期待できます。メンバー同士がお互いの業務を理解していない、いわば相互理解がない状態では相手を思いやることが難しく、円滑なチームワークも期待できません。些細なことでトラブルが発生しやすくもなるでしょう。情報共有が進むことで、別々の業務を担当しているメンバー同士がフォローしあえるような関係を構築することも可能です。
また、業務で発生したトラブルは組織の信用問題にも関わることから、できるだけ早期の対応が求められます。しかし、チーム内の情報共有が不足した状況では、トラブル発生時の状況確認などにも時間を要し、適切な対応を取るまでに時間がかかります。普段から進捗状況などを共有しておくことがトラブル時の迅速な対応につながるでしょう。
デジタル化が進展するなか、ビジネスにおけるスピード感はますます重要性を増しています。意思決定に時間がかかることは、組織としての機会を損失してしまうリスクになるでしょう。情報共有が円滑な組織では重要な判断も迅速に行えることから、スピード感を持った意思決定が可能です。利益を得るタイミングを逃さず、安定した経営を存続することにもつながるでしょう。
情報共有が盛んになると、先述したように社内でより多くの情報が蓄積されるようになります。ノウハウやナレッジなど、経験により蓄積された有益な情報は、他の業務にも活用できるため、さらに新たな価値を創出することにもつながります。
情報共有がうまくいかないと、企業にとって、さまざまなデメリットが生じる可能性があります。社員同士の情報共有が不十分な職場では、ミスが起こったり、誰がどの業務を担当するのかわからずに対応漏れが生じたりするため、チームとしての業務遂行に悪影響を及ぼします。また、必要な情報を探すのに多くの時間を要することにより、業務効率が低下し、意思決定にかかる時間も長くなるでしょう。業務の属人化が進み、「属人化された業務をボトルネックとした業務スピードの低下」や「ミスの発覚の遅れ」といったリスクが生じやすくなることも、デメリットと言えます。
さまざまなメリットがある情報共有ですが、「社内での情報共有がうまくいっていない」という組織も多いのではないでしょうか。なぜ、情報共有が十分に行えないのか、その原因をフェーズごとに見ていきましょう。
最も基本的な問題として、社内やチーム間のコミュニケーションに問題があるというケースが想定されます。失敗を許さない雰囲気がチームにある場合や、上司・部下間およびメンバー同士の信頼関係が築けていない場合などは、「失敗を報告しづらい」「有益な情報は自分だけのものにしたい」などの心理が働きがちです。
チーム間のコミュニケーションに問題がない場合でも、情報共有のメリットが十分に伝わっていないと、情報共有はうまくいきません。また、マネジメント層の社員のみがその重要性を理解しているというように、ごく限られたメンバーしか情報共有の重要性を認識していない状態でも、情報共有は活性化されないと言われています。
活発な情報共有のサイクルを生み出すためには、蓄積する情報の内容や方法について、一定のルールを定めておくことも大切です。情報共有のメリットはわかっていても、「どこに・どのように」情報を置いておくか、それをどのように発信していくかなど、ルールが整備されていないと情報がうまく蓄積・活用されません。
情報共有のルールが整備され運用が開始されてからも情報共有がうまくいかない場合には、その原因として、担当者の不在や多忙が考えられます。いくら情報共有の目的・重要性やルールを理解していたとしても、十分に情報共有するだけの余裕がなければ、情報共有は不完全なものとなってしまうためです。
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社内における情報共有がうまくいくには、どのような対策を講じる必要があるのでしょうか。社員同士の情報共有を円滑化させるための対策を紹介します。
まず取り組むべきなのが、チームにおけるコミュニケーションの活性化です。トラブル対応を迅速に行うためにも、特に上司・部下間のコミュニケーションを円滑にすることが重要とされています。そのために、日頃から、上司が部下の失敗を責めず、対話を促すようなコミュニケーションを図っていくことが大切です。上下の関係が改善されることでチームの雰囲気も変わり、メンバー同士の関係も改善されていくでしょう。その結果、情報共有の活性化が期待できます。
メンバー全員が情報共有のメリットを理解しているとは言えない場合には、情報共有の重要性の認知を促進させる取り組みを行う必要があります。「なぜ、情報共有をする必要があるのか」「情報共有することで、どういった効果が期待できるのか」などをわかりやすく伝えることが大切です。情報共有の目的や重要性が広く認識されるようになることで、積極的に情報共有する社員が増えていくでしょう。
情報の蓄積と共有に関するルールが不明確な場合には、早急にルールを明確化する必要があります。「どのフォルダにどういった情報を蓄積するのか」「どういうタイミングで、どのような情報を共有するのか」など明確なルールを定め、社内に周知しましょう。不明点・疑問点がないかを社員に確認し、情報共有のルールに関する理解を促すことも重要です。こうした取り組みにより、円滑に情報共有できるようになるでしょう。
情報共有がうまくいかない原因として、担当者の不在や多忙が疑われる場合には、チームごとに社員の抱えている業務の状況を把握することが重要です。「業務過多となっている社員がいないか」「業務に追われる中、情報共有がルール通りに行われているか」などを、随時確認します。その上で、「メンバー間の業務の偏りを調整する」「チームに増員する」といった対策を実施しましょう。なお、チームの状態によっては、情報共有の運用方法の見直しが必要になることもあります。
働き方が多様化する現代において、情報共有の方法も紙ベースの資料などアナログな手段からの転換が必要です。オンライン上で情報を集約・管理できるクラウドツールの活用により、迅速かつ効率的な情報共有が実現できるでしょう。はじめに説明したように、情報共有はその性格に応じたツールを利用することが重要です。
企業によっては、クラウドツールを活用する代わりに、メールで情報共有を行っているところもあるかもしれません。メールでの情報共有には「複数の人に同時にメッセージを送信できる」「TO、CC、BCCを使い分けられる」「メッセージの確認・返信を自分の好きなタイミングで行える」といったメリットがありますが、一方で以下のような懸念点もあります。
メールでの情報共有の懸念点
●基本的に、一度送信したメールを取り消すことができない(中には取り消し可能なものもあるが、「送信後最大30秒間のみ、取り消し可能」といった制限がある)
●相手がメールを読んだかどうかの確認がしづらい(返信がないと、相手が確実にメールを読んでいるのかを把握できない)
●転送や返信を繰り返すと情報が埋もれてしまい、コミュニケーションエラーにつながる など
クラウドツールを活用すれば、こうした懸念点を解決できます。「メールでの情報共有」から、「ビジネスチャットツール・情報共有ツールでの情報共有」への移行を検討しましょう。
フロー情報の共有には、ビジネスチャットツールの利用が適しています。組織内で、日々業務中に交わされるフロー情報は膨大な量におよびます。担当者は、この膨大な情報から自分に必要なものを適切にピックアップしなければなりません。反対に言えば、不必要な情報は自然と流れていくような仕組みで情報共有が行えると効率的です。 ビジネスチャットツールには、特定の相手を指定できる「メンション機能」や、自分自身にメンションが立ったときに、自動的に通知される「通知機能」などがあります。これらを活用することで、迅速で、漏れのないフロー情報の共有が行えるでしょう。
ストック情報の共有には、情報を一元化しておける「情報共有ツール」の利用が効果的です。蓄積する場所が明確だと、誰もが必要な情報に辿り着くことができるからです。ただし、情報の種類によって蓄積に最適なツールは異なります。情報共有ツールは、それぞれに蓄積された情報を「wiki」のように一元化しておく場所としておくと、効果的に利用できるでしょう。
ドキュメント作成が行える「welog」は、「必要な情報を簡単に残せる。必要な情報が簡単に見つかる。」をコンセプトとする、情報共有ツールです。議事録や社内ノウハウを蓄積する場所としてwelogを活用することで「会議が会話のみで進行してしまい、議事録が残っていない」「チャットだと、大事な情報まで流れてしまう」「フォルダが整理されておらず、必要な情報がみつからない」など、チーム内の情報共有に関する課題を解決できます。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
ストック情報の共有に適した情報共有ツールを選ぶ際のポイントは、「操作性の良さ」や「求める情報へのアクセスのしやすさ」「無料トライアルの有無」「費用対効果」「セキュリティの高さ」などです。こうした視点で、さまざまな情報共有ツールを比較検討し、自社にとって最適な情報共有ツールを選定しましょう。
情報共有ツールを選ぶ際の参考に、あると便利なおすすめ機能について知っておくとよいでしょう。共有したい情報が「フロー情報」「ストック情報」のどちらなのかによって、情報共有ツールのおすすめ機能は異なります。
フロー情報を共有したい場合には、以下の機能を備えた情報共有ツールがおすすめです。
フロー情報を共有したい場合のおすすめ機能
宛先指定機能があると、「メッセージと直接関係ない人にまで通知が飛んでしまい、仕事の邪魔をしてしまうのでは」という心理的負荷がなくなるため、情報共有へのハードルが下がります。また、文字装飾機能を活用すれば、共有した情報のポイントが相手に伝わりやすくなり、コミュニケーションが円滑化するでしょう。
ストック情報を共有したい場合には、以下の機能を備えた情報共有ツールがおすすめです。
ストック情報を共有したい場合のおすすめ機能
同時編集機能があれば、「会議前に、議事録作成の役割分担を決めておく」「資料を編集するタイミングが重ならないよう、メンバー間で事前相談する」といった手間がなくなり、コミュニケーションコストを下げられます。検索機能については、ほとんどの情報共有ツールに備わっていますが、検索精度や使い勝手はツールによって大きな差があります。実際にお試しで使ってみて、検索のしやすさを確認するとよいでしょう。編集履歴機能は、普段はあまり意識しない機能ではあります。しかし、ファイルの意図しない改変・削除はいつ発生するかわからないため、いざというときに備えて、この機能がある情報共有ツールを選んでおくと安心です。
ドキュメント作成が行える「welog」は、「”脱”属人化! 中小企業の情報共有を円滑に
」をコンセプトとする、情報共有ツールです。議事録や社内ノウハウを蓄積する場所としてwelogを活用することで「会議が会話のみで進行してしまい、議事録が残っていない」「チャットだと大事な情報まで流れてしまう」「フォルダが整理されておらず、必要な情報がみつからない」といった、チーム内の情報共有に関する課題を解決できます。
また、welogには、「あると便利な情報共有ツールのおすすめ機能」として先ほど紹介した「宛先指定機能」「文字装飾機能」「同時編集機能」「検索機能」「編集履歴機能」が全て備わっています。文書の作成・共有といった操作も簡単に行えるため、誰でもスムーズにツールを活用できます。30日間の無料トライアルもありますので、実際にwelogを操作し、使い勝手を確かめてみてはいかがでしょうか。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
社内の情報共有を円滑にすることで、「属人化解消」や「業務効率化」などのメリットにつながります。ただし、情報共有を効果的に行うには、重要性やメリットを全員が理解しておくことが大切です。社内での情報共有に問題がある場合は、どの段階に課題があるのかを見極め、必要なツールの利用を検討しながら、組織の情報共有を促進させましょう。