こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
飲食店において、マニュアルは業務の効率化やブランディングのために重要な役割を担います。接客サービスや調理方法などについて、業務内容をマニュアルにまとめ、料理やサービスの質を管理していきましょう。
今回の記事では、飲食店のマニュアル作成について、業務ごとに詳しく解説しています。すぐにマニュアルを作成できるテンプレートも掲載していますので、作成にお役立てください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
一般的に、マニュアルでは「業務品質の均一化」「属人化を防ぎ組織力を高める」などのメリットが期待されます。飲食店においてマニュアルが必要な理由はどのようなものでしょうか。
まずは、飲食店におけるマニュアルの必要性や目的を見ていきましょう。
飲食業は、人材の入れ替わりが激しい職場です。従業員が辞めるたびに新しい人材を雇い、一から教育することは経営者にとって頭の痛い問題ではないでしょうか。マニュアルを作成しておけば、一通りの業務について説明する手間を省くことができ、人材教育にかかる労力を削減することができます。
マニュアルを整備しておけば従業員が自主的に学ぶこともでき、研修期間が短くなるといった効果も期待できるでしょう。
マニュアルは、従業員の認識を揃える効果も期待できます。次々とお客様が来店し変化する状況のなかで、優先すべきことや確認することなど、全員が共通認識をもっておくことで効率よく業務を進めることができるでしょう。
マニュアルは、接客や調理など業務についてのルールを見える化し、内容を統一することができます。「人によって応対が違う」「メニューの味が変わった」など、飲食店のブランディングにかかわる内容は、マニュアルで品質を一定に保つことが重要です。
接客サービスのマネジメントは、飲食店経営において重要な鍵を握っています。接客サービスはお客様の心情に大きな影響を与えるため、店への評価に直結すると言っても過言ではありません。
また飲食店の経営は、リピーターによって支えられています。そのため、新規のお客様をいかにして2回目のご来店につなげるかは重要な視点です。マニュアルで接客サービスを管理し、飲食店の安定的な経営を目指しましょう。
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飲食店で必要なマニュアルは次の5つに分類することができます。
<ホールスタッフ>
・接客マニュアル
・清掃マニュアル
・クレーム対応マニュアル
<キッチンスタッフ>
・調理マニュアル
・衛生管理マニュアル
ここからは、各マニュアルの概要と、それぞれのマニュアルに記載する項目や作成ポイントをご紹介します。
接客マニュアルは、ホールで接客サービスを担当する従業員に向けて、業務に必要な内容を記載します。
接客マニュアルでは、以下のような項目について説明するとよいでしょう。
・店のコンセプト
・身だしなみや言葉遣いなど接客の基本ルール
・入店から見送りまでの一連のサービスフロー
・テーブル番号、注文を入力する機械やレジの使い方
・電話対応の仕方
・開店準備
・閉店業務
接客マニュアルでは、特にサービスのフローについて、共通認識を持つことが大切です。サービスの流れと、それぞれの段階でやるべきことを時系列に沿って記載しましょう。お客様の話を聞くときの姿勢など、従業員で統一したい動作や言葉遣いなどのマナーは、接客の基本ルールとしてまとめます。
看板メニューのおすすめポイントや、お客様からよく聞かれる内容があれば、マニュアル内にFAQのような形で記載するのも一案です。
開店準備や閉店業務などは、簡単なチェックリスト形式にして書き出すと作業中も見直しやすく、漏れなく作業を進められるでしょう。
清掃マニュアルは、お客様に不快な思いをさせないよう、店内の清潔さを管理するためのマニュアルです。
飲食店の清掃マニュアルでは、次のような場所ごとに清掃方法を記載しましょう。
・ホール
・トイレ
・窓やドア
場所ごとに、手順や掃除道具の保管場所などを記載します。各場所の掃除について、営業前や営業後など、どのタイミングで行うのかについても説明しておきましょう。毎日行う掃除については、開店準備・閉店準備など他の作業とあわせて、ホールスタッフ向けのマニュアルとして整理するのも方法の一つです。
お客様からのクレームがあった際など、イレギュラーな事態があった際に役立つマニュアルも必要です。
クレーム対応マニュアルの作成例として、次のような項目が考えられます。
・クレーム対応の基本姿勢や注意点
・よくあるクレームと対応例
○料理に対するクレーム
○接客に対するクレーム
○待ち時間に対するクレーム
クレーム対応に適した言動の基本についてマニュアルに記載し、従業員によって対応にばらつきが出ないようにしておきましょう。
クレームの対応例では、「料理の提供が遅い」などよくあるクレームへの対応例を具体的に示します。実際の場面をよりイメージしやすい内容にすることで、きちんと活用されるマニュアルになるでしょう。
調理マニュアルは、各メニューの味・量・見た目を管理し、誰でも調理を行えるようにすることが目的です。
調理マニュアルに記載する、主な項目を見ていきましょう。
・オーダーから料理提供までのフロー
○調理手順
○盛り付け方
・仕込みの内容
○材料と数量
○調理手順
○保管方法
オーダーが入ってから料理を提供するまでのオペレーションは、メニューごとに項目を作成し、調理手順や調理に使用するもの、保管場所などを記載します。盛り付け方は、お手本の盛り付け写真などの画像を利用しましょう。
仕込みで使う食材の数量など、ケアレスミスが出やすい箇所はダブルチェック体制で確認しておくと安心です。
飲食店経営において、衛生管理は重要な責務であり、食中毒などを出すと大きく信用を落としてしまいます。店内の衛生面についても、マニュアルでしっかり管理していきましょう。
衛生管理マニュアルは、主にキッチンで使用する目的で以下のような内容を記載します。
・身だしなみなどの基本ルール
・食材の扱いや調理における基本ルール
・キッチン内の洗浄・消毒方法
衛生管理の一環で、調理スタッフ向けの身だしなみについても項目を立てて記載します。体調に不安があるときの欠勤対応など、ケース別に細かく書き出しておくと緊急時に参考にしやすいでしょう。刺し身など加熱しないメニュー提供で注意するポイントや、仕込みが完了したら食品を急冷するなど、調理における衛生管理のポイントについても触れ、衛生面についての認識を統一しましょう。
まな板の漂白など、調理に使う道具の洗浄・消毒方法のほか、ガスコンロやフライヤー、食器洗浄機など各場所の片付けや清掃方法もマニュアルにしておくと安心です。生ゴミの扱いなどゴミ出しのルールについても記載しておきましょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
なお、マニュアル作成ツールを使って簡単にマニュアルを作りたい方には、こちらの記事が参考になります。
参考:【無料ツールあり】マニュアル作成ツールとは?おすすめ5選を厳選して紹介
飲食店では、マニュアルを紙に印刷して使用する場合も多いでしょう。しかし、事務所のスペースが限られ個人用のデスクがないという店舗も多いため、紙ベースのマニュアルは活用しづらいことが考えられます。また、紙のマニュアルは、変更があるたびに印刷し直さなければなりません。
そこでおすすめなのが、クラウドツールを使ってマニュアルをスマートフォンで確認できるようにする方法です。従業員は、スマートフォンやタブレットから見たいときにいつでもマニュアルを確認することができるため、日々の業務の中で活用機会が増えるでしょう。
「welog」は、マニュアルの作成に適したクラウドツールです。簡単にテキストの入力や画像の挿入ができ、誰にでも使いやすいシンプルな操作性が特徴です。
飲食店のマニュアル作成にwelogをおすすめする、3つのポイントをご紹介します。
・メンバーへの共有が簡単
・スマートフォンでマニュアルの閲覧・編集が可能
・必要な情報を見つけ出せる検索機能
welogは、クラウド上でマニュアルなどの文書を作成し、ボタン一つでメンバーに共有できるため、通知の手間がかかりません。スマートフォンを使って閲覧・編集ができるため、手軽に確認や情報更新ができます。キーワードや作成者などで絞り込みができるため、必要なときにサッと確認することも可能です。
30日間の無料トライアルがあり、期間終了後も10アカウントまでなら無料で継続利用できるフリープランがあります。飲食店のマニュアル作成で、welogをぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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飲食店でマニュアルを作成する際、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。マニュアル作成で意識するポイントをご紹介します。
飲食店は、ほぼ毎日のように出勤する社員から、週末のみ出勤するアルバイトまで、さまざまな働き方の従業員が一緒に仕事をしています。全員が共通の認識をもって業務を進めるために、暗黙の了解となっている細かな決まりや、ルールの前提にある共通認識についても洗い出し、マニュアルに記載しましょう。
マニュアルでは、何をどこまでやれば業務完了なのか、明確な基準を示しておくことが重要です。具体的に記載するため、「なにを・いつ・どこで・どのくらい・どうやって」といった5W1Hを意識し、業務の品質管理に役立てましょう。
マニュアル作成時に、四半期や半期に1度など、内容を見直す期間を決めて運用するのがおすすめです。古い情報のままになっているマニュアルは、従業員に活用されません。運用していくなかで見えてきた改善点などは、マニュアルに反映させましょう。
飲食店経営において、店のブランドを守りながら効率的に人材教育を行うため、マニュアルの作成は必須と言えます。質のよい接客サービスを全員が提供できる体制を整えることで、お客様の満足度も上げることができるでしょう。
マニュアルを、スマートフォンで手軽に確認できる「welog」は、飲食店にもおすすめです。便利なツールも活用しながら、マニュアルを飲食店の経営に役立てましょう。