こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
ファイルや画像などのデータ保管や、情報共有に便利なオンラインストレージ。サービスの種類も豊富にあり用途に応じた選択ができる反面、プランなど内容の説明が複雑で「どれを選べばよいかわからない」と感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、オンラインストレージの概要やメリットをご紹介します。おすすめのサービスや選ぶポイントのほか、オンラインストレージと合わせて使うことで作業効率がアップするツールも解説しますので、参考にしてください。
※この記事は2023年4月19日時点の情報を基に作成しています。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
オンラインストレージは、インターネット上でデータを保管する仕組みを使ったサービスです。「クラウドストレージ」とも呼ばれ、企業のBCPや働き方の多様化への対応を目的に導入する企業が増えています。
まずは、オンラインストレージの概要についてご紹介します。
オンラインストレージとは、さまざまなファイルを、インターネット上に保管できるようにしたサービスのこと。これまで、社内のネットワーク上にファイルなどのデータを保管するには、企業が専用のサーバーを構築する必要がありました。オンラインストレージは、インターネット上にあるサーバーにアクセスすることで、企業が独自のサーバーを構築することなく、大量のデータを保管できます。
オンラインストレージとして使えるものにはさまざまなサービスがありますが、大きく次の2種類に分けられます。
・情報保管型
・情報保管+作業型
「情報保管型」はその名の通り情報の保管に特化しており、他のツールで作成したファイルを毎回アップロードしてデータを保管するタイプです。一方、「情報保管+作業型」のサービスは、文書作成などの機能も備えており、作成したファイルを自動的に保存できます。どちらのタイプを選択するかは、オンラインストレージに求める機能によって選択するとよいでしょう。
オンラインストレージサービスのプランは、大きく分けて個人向けと法人向けの2種類があるため、利用目的によって適切に選択しましょう。個人向けのプランは一定量まで無料で利用できることがメリットですが、大容量のデータをアップしたいという場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
また、オンラインストレージの導入時は、外部への情報漏えいリスクに対応することも重要です。セキュリティ面を重視する場合も、強固なセキュリティ対策がなされた法人プランの利用が適しているでしょう。
オンラインストレージを導入すれば、データやファイルを一箇所に集約し、管理元を統合することが可能です。データの共有や検索が簡単になり、業務の効率化にもつながるでしょう。
例えば、自社サーバーで部署ごとにデータを管理している場合、担当に問い合わせてファイルをメールなどで送ってもらうといった工数が想定されますが、オンラインストレージを使って一元管理を行えば、必要なファイルを自分で見つけることができます。ナレッジ共有の促進や、属人化の解消にも役立つでしょう。
オンラインストレージは、インターネットを介してどこからでもアクセスできます。自宅や外出先からもアクセスできるため、テレワークやリモートワークなど、多様な働き方の推進にも役立つサービスです。
クライアントと打ち合わせをしながら出先でファイルを修正し、オンラインストレージを介してチェックに回すなど、業務にスピード感も生まれるでしょう。さらに「情報保管+作業型」のサービスであれば、チームでの共同編集も可能となり、効率的に業務を進められます。
オンラインストレージを活用することで、データをバックアップできるというメリットも生まれます。バックアップからデータを復元することができるため、万が一のデータの紛失やPCの故障に備えることが可能です。企業のBCP(事業継続計画)として、非常事態への備えにも有効な方法の一つでしょう。
オンラインストレージは、有料プランの場合も初期投資がかからないケースが一般的です。多くが月払いや年払いなどのサブスク制なので、もしうまくいかなかった場合はすぐに解約ができるため、導入時のリスクが低いといえるでしょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ここからは、代表的なオンラインストレージサービス5社をご紹介します。目的にあったサービスの選定にお役立てください。
※料金は1ユーザー当たり
・ビジネスで使う基本的なアプリがセットになっている
・オンラインストレージは無料で15GBまで使用可
・一元管理の導入に向いている
さまざまな機能を持つアプリの集合体である「Google Workspace」。その中の一つ、「Google Drive」がオンラインストレージとして使えます。文書作成や表計算、スライド作成など、Google Workspaceの各ツールで作成したファイルの保存はもちろん、MicrosoftのWordやExcelなどのファイルの保存も可能です。無料プランは容量が15GBと限られるため、多くの情報を保管するには、有料プランの利用がおすすめです。
多くの情報を保管できるGoogle Driveですが、検索機能は簡易的です。検索結果に多くのファイルがヒットしてしまう場合などは、目的の情報を見つけるのに手間がかかると感じることもあるでしょう。
【概要】
・運営会社:Google合同会社
・プラン/料金:【Business Starter】816円/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(14日間)
・URL:https://workspace.google.com/intl/ja/products/drive/
・WordやExcelの共同編集が可能
・Windows10、11ではアプリがインストール済
・ファイル共有にはアップロードの作業が必要
「OneDrive」は、WordやExcelなどMicrosoft製品と連携させ、OneDrive上で共同編集もできるオンラインストレージ。スマホアプリにも対応しており、時間や場所を問わず、使いやすいのが特徴です。アクセス制限やアクティビティの追跡などといった、セキュリティ対策も充実しています。
Microsoft製品を利用している場合、導入時における社員の混乱を減らすことができるのもメリットです。ただし、ファイルに名前をつけて保存し、共有できる場所にアップロードする手間などがかかります。
【概要】
・運営会社:日本マイクロソフト株式会社
・プラン/料金:【OneDrive for Business|Plan 1】630円/月
※1ユーザーあたり(年間一括支払のみ)
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(1ヶ月)※プランによる
・URL:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/onedrive/onedrive-for-business
・オンライン上で電子署名が可能
・外部ツールと連携し、直接操作できる
・安心のセキュリティ対策
「Dropbox Business」は、ファイルの作成、共有に加えて、署名もオンライン上で完結できることが特徴。作成したファイルに電子署名の機能を追加し、オンライン上で法的拘束力のある署名を行うことができます。
Slackやzoomなど、さまざまな外部サービスと連携し、Dropbox Businessの画面から直接操作することも可能。動画や画像などの保管、共有にも適しています。無料で使用できる容量は2GBと限られているため、ビジネス向けには有料の大容量プランがおすすめです。
【概要】
・運営会社:Dropbox,Inc.
・プラン/料金:【Plus】1,500円/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(30日間)※プランによる
・他社サービスとの連携で効率化を促進
・高度なセキュリティ対策
・データ管理ツールとしても活用しやすい
世界でもトップレベルのシェアを誇るのが、多様なファイル形式に対応したBoxです。SlackやAsanaなど1,500以上の外部アプリと連携でき、Boxに保存したファイルをSlackで相手に通知するといった利用方法も。使用するツールをBoxと連携すれば、効率アップを図ることができるでしょう。セキュリティ対策として、利用者のログを追跡できるほか、アクセスできるユーザーを制御することも可能です。
10GBのストレージが使える無料プランは、個人利用を目的としているため、ビジネスで利用したい場合は、有料プランのトライアルを試すのも一つの方法でしょう。
【概要】
・運営会社:株式会社 Box Japan
・プラン/料金:【Business】1,980円/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(14日間)
・大容量ストレージを使えるプラン
・コミュニケーションツールとしても利用可能
・暗号化などによるセキュリティ対策
MEGAは、ファイルの保存や共有だけでなく、チャットやビデオ通話など、コミュニケーション機能も備えたオンラインストレージです。20GBのストレージを無料で使用できるため、お得感のあるサービスと言えるでしょう。ただし、無料版では3ヵ月間アクセスがないとアカウントが削除されるため、注意が必要です。ビジネス向けでは、400GBのストレージが使えるプランのほか、さらに容量の大きいプランもあります。
【概要】
・運営会社:Mega Limited
・プラン/料金:【Pro Lite】743円/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:無
・URL:https://mega.io/
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
オンラインストレージとして使うサービスを選ぶ際に、失敗しないためのポイントをご紹介します。
使用できるデータ容量が十分あるかや、利用できる人数を確認しましょう。大容量ストレージであっても、アップロードできる容量の上限が定められている場合もあります。
それぞれのサービスでは、プランごとにユーザー数の条件を設けている場合が一般的です。事前に、どの程度の規模で使用するのかイメージしておきましょう。
オンラインストレージをどのように活用したいか、目的を明確にしてサービス内容とマッチしているか確認しましょう。「共同編集による作業効率化」「社内共有の円滑化」など導入目的によって、優先すべき機能は異なります。
例えば、情報共有も効率的に行いたいなら、チャットツールと連携できるかや、情報共有ツールとしての機能も備えたサービスの検討も一案です。
オンランストレージサービスを導入したものの、社員が機能を使いこなせず、結局定着しなかったといったケースも見られます。オンラインストレージのサービスを選ぶ際は、簡単に操作できるかどうかもポイントです。PC版とスマホ版で操作性が異なる場合もあるので、
スマホでの操作性についても事前にチェックすると安心でしょう。
ビジネスで利用する場合は、セキュリティ対策も確認しておきたいポイントです。2段階認証やデータの暗号化など、どのような対策がなされているのか確認しましょう。個人情報など機密情報を扱う場合は、より強固なセキュリティ対策が必要です。
また、トラブルが起きたときの対策についてもチェックしましょう。編集履歴の保存、データ復元の機能などがあると、いざというときに役立ちます。
オンラインストレージのサービスの多くはサブスク制の料金体系です。長期的に支払い続けることが可能な金額か、事前によく検討しておきましょう。
導入を考えているプランにトライアル期間が設けられていると安心です。「操作画面はわかりやすいか」「簡単な操作で作業できるか」など、無料版やトライアルで実際に試してみるのもよいでしょう。
大量のデータを保存し、チームで共有できるオンラインストレージですが、一方で以下のようなデメリットもあります。
・データ移行に労力がかかる
・社員への教育コストがかかる
・データが埋もれてしまい、探すのに時間がかかる
自社サーバーなどで大量のデータを管理していた場合、移行に大きな労力がかかるでしょう。問題やトラブルも発生しやすく、移行期間にあわせてリソースの確保が必要です。
また、検索機能が使いにくい場合や階層構造が複雑などといった理由から、目的のデータが探しにくいといった問題が起こることもあります。必要なデータを、誰でもすぐに見つけられる環境でなければ、データ共有の効率化といったメリットは望めません。大量のデータを保管できる分、誰にとっても便利に使えるような運用ルールの構築が求められるでしょう。
情報共有ツール「welog」は、マニュアルなどの文書をオンライン上で作成し、メンバーへ簡単に共有することができるツールです。社内情報のストックにも適したツールで、オンラインストレージと一緒に使うことで、デメリットを解消し、業務の効率化に役立てられるでしょう。
例えば、新しい業務を開始する際に、welogで作業マニュアルを作成し、オンラインストレージには各工程における実際の作業動画をまとめて格納します。各ファイルのURLをwelogにまとめて記録しておけば、導入時のトラブルの予防や目的のファイルが見つからないといった課題も解決できます。詳細に絞り込みできる高度な検索機能もあるため、誰でも目的の情報にたどり着きやすい環境が生まれることもwelogのメリットでしょう。
welogはシンプルな機能とわかりやすい操作画面のため、初めてツールを使う方でも直感的に操作ができます。フォルダごとに共有メンバーを管理でき、社外との共有もスムーズに行えるでしょう。マルチデバイス対応なので、外出先からスマホを使ってアクセスすることも可能です。
10アカウントまで利用できる無料プランのほか、全ての機能が30日間無料で試せるトライアルもあるため、興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
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どこからでもアクセスできるオンラインストレージを導入すれば、作業的なやりとりが減り、本来の業務に集中できる環境が生まれます。オンラインストレージとして使えるサービスにはさまざまなものがありますが、無料トライアルを活用して、実際に使いながら選ぶと失敗が少ないでしょう。さまざまな事例も参考にしながら、オンラインストレージの導入を検討してみてはいかがでしょうか。