こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
深刻な労働力不足や多様な働き方の推進などにより、近年、企業や組織における業務効率化の必要性が高まっています。業務効率化を図るためにはこれまでのやり方を変える必要があるなど、多くの時間や労力が必要です。そのため、効果的な進め方について知りたい方もいるでしょう。本記事では、業務効率化の意味やメリット、具体的な進め方やポイントなどを解説します。効率化について学べる本も紹介しますので、参考にしてください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
業務効率化とは、業務プロセスから「ムリ」「ムダ」「ムラ」を見つけ出して省き、非効率な業務を改善することです。業務の中にある「ムリ」「ムダ」「ムラ」とは、一般的に以下のようなことを指します。
ムリ:業務やスケジュール面において社員の負担が大きすぎること
ムダ:人材・時間・資金等の「リソース」を必要以上に投下すること
ムラ:仕事の品質が一定でないこと
業務効率化を図ると、組織の生産性が向上します。そのため、業務効率化は、社員一丸となり取り組むべき課題と言えるでしょう。
業務効率化が求められている背景には、以下のような理由があります。
・少子高齢化による労働力不足
・多様な働き方の実現
近年、少子高齢化による深刻な労働力不足が問題となっています。少ない労働力で生産性を上げていくためには、業務効率化が必要です。また、感染症の流行やライフスタイルの変化により、テレワークの導入など多様な働き方の実現が求められていることも、効率化が必要とされる一因になっています。業務効率化は、多様な働き方に対応しながら労働力を有効活用し、企業が持続的な成長を図るために重要な取り組みです。
業務効率化と「生産性向上」は似た意味で使われる言葉ですが、厳密には意味が異なります。業務効率化とは、今までと同じ成果を出しながらも「ムリ」「ムダ」「ムラ」をなくしリソースを減らすことです。一方、生産性向上とは、より少ないインプット(リソース)で、これまで以上のアウトプットを得ることを意味します。つまり、業務効率化は業務上のコストを押さえるための取り組みであり、生産性向上に対する施策の一つであると言えるでしょう。
ここからは、業務効率化で得られるメリットについて見ていきます。
業務効率化によって、オフィスの賃貸料やOA機器の購入費などといったオフィスコストや、従業員の人件費といったオペレーションコストの削減に繋がります。例えば、社内文書を電子化し、ペーパーレスを促進すれば、保管場所が不要となり、管理のために割いていた時間も削減できるといった具合です。業務の「ムリ・ムラ・ムダ」を省くことで効率的に業務を行えれば、一つの業務にかかる時間が減り、さまざまなコストを削減できます。業務効率化は、残業時間の削減や働き方の改善にも繋がるでしょう。
業務の効率化によって、従業員満足度の向上も期待できます。労働時間の短縮や業務負担の軽減などによって従業員が時間や心にゆとりを持つことができ、働きやすい環境が作れるでしょう。効率化によって、よりコアな業務に専念できれば、業務に対する従業員のモチベーションの向上にも繋がります。時短勤務やテレワークといった柔軟な働き方も可能になるため、子育てや介護などでの離職を減少させることもメリットです。
企業の利益増加が見込めることも、業務効率化のメリットです。業務効率化を図ると、同じ時間や人員で今まで以上のアウトプットが得られます。浮いた時間や人員を活用し、生産性向上に寄与するような業務や新たな取り組みなどに着手することも可能となるでしょう。利益が増加すれば、福利厚生や賞与などで従業員に還元することも可能です。
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中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ここからは、業務効率化を図るための具体的な方法について解説します。企業や部署ごとに適した方法は異なるため、自社に合った方法を選択しましょう。
1つ目の方法は、ムダな業務を無くし、業務を最適化することです。この方法は、効率化を考える上で最初に取り組むべき方法となります。
例えば、仕事の流れにムダがある場合、工程を減らす、分業するなどワークフローを見直すのがおすすめです。また、時間が長すぎる・必要以上に頻度が多いなど会議にムダがある場合、会議の進行や発言などのスキル向上を目指し会議時間を短縮するほか、そもそも会議が必要なのかについても検討するとよいでしょう。
さらに、形骸化した報告書や見た目にこだわりすぎた資料を作成していないかなども検証し、これまで行ってきた業務の中からムダを見つけ出すことがポイントです。最適化する際は、具体的にどのような業務でどれだけムダが発生しているのかを検証するとよいでしょう。
業務のやり方やルールなどをまとめた業務マニュアルを作成することも、方法の一つです。マニュアルがあると同じような問い合わせを減らして作業を迅速に進められるほか、作業ミスの防止にも繋がります。マニュアルは、読み手が内容を理解しやすく記載する必要があるため、図や表を用いるなど見やすさを工夫しましょう。
また、同じく業務を可視化するための方法として、業務の一連の流れを記載した、フローチャートを作成するのもおすすめです。フローチャートがあれば業務全体の流れを直感的に把握できるため、新入社員や新任担当者にも業務の流れを理解しやすくなるでしょう。
業務効率化の方法として、システムやツールを活用するのもおすすめです。システムやツールにはさまざまな種類がありますが、例えば、以下のようなシステムがあるでしょう。
RPAツール:これまで手作業で行ってきた定型業務を自動化するツール。計算ミスや誤字・脱字などの入力ミスが減るほか、時間や人員などのコストも削減できる
ナレッジ・情報共有ツール:組織・チームの情報共有を促進できるツール。情報を一元管理できるため、情報を探す手間や時間が省ける
勤怠管理 / 労務管理ツール:バックオフィス業務を効率化できるツール。複雑な労務業務を一つにまとめることで、ミスや作業時間を大幅に削減する。法令改正や料率変更に自動対応しているものも多い
ビジネスチャットツール:コミュニケーションの活性化に役立つツール。社内外、出先問わずに迅速にメッセージを送ることができるほか、Webで会議が行えるものもある。
そのほか、顧客情報を効率的に管理できる「顧客管理ツール」や契約業務を効率化できる「電子契約ツール」などもあります。社内業務の一部を外部に委託する「アウトソーシング」を利用するのも方法の一つです。さまざまな方法があるので、この機会に導入を検討してみるとよいでしょう。
業務効率化を図りたいと考えても、実際どのように進めたらよいのかわからない方もいるでしょう。ここからは、業務効率化の進め方について、ステップごとに解説します。
まずは現状を把握し、業務の棚卸しを行いましょう。例えば、「担当部署や担当者」「作業工程」「作業にかかる工数」「発生頻度」「使用ツール」「必要なスキル」などを、それぞれの業務で詳細に洗い出しましょう。
業務内容を把握したら、業務の課題や問題点を洗い出します。例えば、「作業時間がかかりすぎている業務」「作業内容や作業者が重複している業務」などが効率化すべき業務です。また、特定の社員しか担えない「属人化した業務」がないかなども洗い出し、どの業務を効率化するのかを検討しましょう。
効率化すべき業務が決まったら、業務改善を実施します。「ムダな業務の最適化」「業務マニュアルの作成」「システムやツールの活用」といった施策の中から、チームや従業員にとって最適な方法を選ぶとよいでしょう。
業務改善策を実施したら、必ず効果検証を行いましょう。ただ施策を実行しただけでは、効率化が成功したとは言えません。「実施後どのような課題が生まれたのか」「実際に業務効率化が図れたのか」などを社内で検証・共有し、次の施策に活かすことが大切です。
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中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
業務効率化を進めるために、押さえておきたいポイントについて解説します。
一度に全ての業務を効率化することは困難です。したがって、効率化する業務は優先順位を見極めながら実施しましょう。
例えば、「作業時間のかかっている業務」や「定型化しやすい業務」「効率化の効果が見えやすい業務」などから着手するのがおすすめです。事前に業務上の課題を分析した上で、効率化の目的を明確にしてから実施しましょう。
業務効率化は、効率化するための体制や現場へのフォローの仕組みなどを構築することも大切です。例えば、「施策について上層部と共有・理解を得たのち、全社に共有する」「既存方法からの変更時に社員が対応できるように研修などのサポートを行う」ことなどが挙げられます。
また、中小企業や小規模事業者の場合、補助金を活用し、資金面での体制を整備することもできます。「生産性向上のための設備投資」や「人材育成のための教育訓練の実施」などいくつかの要件を満たすことで、最大で600万円を受給することができる「業務改善助成金」といった制度もあるため、検討するとよいでしょう。
(参考:厚生労働省『【2】業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援』)
システムやツールを使って業務の効率化を図る場合は、自社に適したものを選ぶこともポイントです。例えば、従業員にとって使いにくいシステムである場合、せっかく導入したとしてもうまく活用されず、逆に業務の負荷を増やしてしまうということもあるでしょう。「誰でも扱える操作性を備えているか」「必要な機能を備えているか」などを考慮し、自社の導入目的に合わせたシステム・ツールを選ぶのがポイントです。
業務効率化の一つとして、社内に散らばった情報を一元管理することで、情報共有や情報活用を円滑化させるという方法があります。情報共有を促進させて業務効率化を図りたい場合は、ドキュメント共有ツール「welog」がおすすめです。
welogは、情報をクラウド上で一元管理しているため、議事録や資料などの業務で作成した社内文書や、マニュアル・社内wikiなどを、効率的に共有・管理できます。メールやChatwork、Slackと連携し、メンバーへの情報共有をボタン一つで完了できるほか、高度な検索機能により、知りたい情報をすぐ見つけ出し活用することが可能です。
直感的でわかりやすいUIのため、クラウドシステムの活用に慣れない方でも簡単に操作できます。全てのプランが初期費用無料で始められ、30日間のトライアル期間もあるため、利用しやすい点も特徴です。
「welog」の無料登録はこちらからできます。
業務効率化について学びを深めたい場合に役立つ本を紹介します。
外資系プロジェクト・マネジャーが教える、仕事を効率よく行うための技やコツが学べる実践書。メールやエクセルの使い方や伝え方や任せ方、思考法まで、具体的な仕事術を解説しています。「仕事が捗らず残業ばかりしている」「エクセルに苦手意識がある」といった方におすすめの一冊です。
2015年ビジネス書大賞を受賞し、全米でベストセラーにもなったビジネス書。Apple・Google・Facebook・Twitterのアドバイザーを務める著者が、99%の無駄を捨て1%に集中する方法論を解説。単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではなく、物事の本質を見極め、それを確実に実行するための「エッセンシャル思考」について学べます。
業務効率化とは、業務上の「ムリ」「ムダ」「ムラ」を見つけ出して省き、非効率な業務を改善することを意味します。効率化を図ることで、コストダウンや従業員満足度の向上といったメリットが生まれるでしょう。
効率化の具体的な方法には、業務の最適化やマニュアル作成のほか、システムやツールの活用などがあります。ここで紹介した進め方やそのポイント、役立つ本なども参考にしていただき、業務効率化を進めてみてはいかがでしょうか。