こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
ナレッジ共有ツールとは、ノウハウや知識といった「ナレッジ」を、組織で共有するためのツールです。組織内でナレッジを効果的に共有するために、ナレッジ共有ツールを活用したいと考える方もいるのではないでしょうか。ナレッジの共有方法には、「クラウドツール」を利用するほか、「オープンソースソフトウェア(OSS)」や「オンプレミスツール」を利用する方法もあります。その中でも、運営管理がしやすいといったメリットがある点で、クラウドツールはおすすめです。
今回は、ナレッジ共有ツールの概要や導入するメリット、選定時のポイントや運用する際のコツをご紹介します。フリープランや無料トライアルのある目的別のおすすめツールもご紹介しますので、参考にしてください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
そもそもナレッジとは、社員が業務を通じて取得した「知識」や「ノウハウ」、「成功事例」といった「情報」を指す言葉です。ナレッジは、ノウハウや成功事例のように言語化するのが難しい「暗黙知」と、暗黙知を言語化して誰にでも理解できるようにした「形式知」に分けることができます。
ナレッジを暗黙知のままにしておくと、組織内で蓄積・共有することができないため、形式知に変換することが大切です。そのために役立つのが、個人の持つナレッジを組織で共有するためのツールである「ナレッジ共有ツール」です。ナレッジ共有ツールを利用すれば、有益な情報を組織内で活用できるため、企業の成長にも繋がるでしょう。
「ナレッジ共有」と似た意味で使われる言葉に、「ナレッジマネジメント」があります。ナレッジマネジメントとは、「暗黙知」を「形式知」に変換し、企業力を高めるための経営手法のことです。「ナレッジ共有ツール」と「ナレッジネジメントツール」は、ナレッジの効果的な活用・管理のために役立つツールであることから、ほぼ同義語として使われています。
組織でナレッジを共有するには、「社内wiki」「業務マニュアル」「議事録」「業務日報」などを活用する方法があります。ナレッジ共有ツールはナレッジの種類や目的ごとにさまざまな種類がありますが、中でも代表的なツールには、以下のようなものがあります。
・ナレッジ共有・社内wikiツール
・マニュアル作成ツール
・FAQツール
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ここからは、ナレッジ共有ツールを社内で導入すると、どのような効果が得られるのかを見ていきます。
個人の持つ「ナレッジ」の共有・活用が進むと、業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を減らすことができるため、業務の効率化が図れます。また、組織内で情報を活用しやすくなるため、円滑な業務の遂行にも役立つでしょう。
さらに、知りたい情報にアクセスしやすくなるため、迅速な意思決定も可能となります。仕事のノウハウやコツを知ることで社員のスキルアップが実現し、組織の生産性向上も期待できるでしょう。
ある業務を特定の社員のみができる状態にある「属人化」を防止できることもメリットです。ナレッジを組織で共有できれば、担当者による知識のバラツキがなくなり、誰でも同じ品質で業務を行うことができるでしょう。
「業務負担を分散できる」「担当者が急に休んだ場合でも、その他のメンバーで対応しやすい」といった効果も期待できます。社員の異動や長期休暇に伴う「担当者間の引き継ぎ」や、「新入社員の教育」といった教育コストの削減にも繋がるでしょう。
ナレッジ共有ツールは、どのような点に注目して選定すればよいのでしょうか。選定時のポイントをご紹介します。
まずは、ナレッジ共有ツールを利用する用途や目的を明確にして、それに見合ったツールを選びましょう。社内wikiなどのナレッジを効果的に共有・活用したい場合は「ナレッジ共有・社内wikiツール」、マニュアル作成を簡単に行いたい場合は「マニュアル作成ツール」を選ぶのがおすすめです。自社の課題を解決してくれるツールであるかも、ツール選定時のポイントとなるでしょう。
ツールの活用促進のためには、シンプルで使いやすい操作性を備えているかも大切です。充実の機能を備えたツールもありますが、ITリテラシーが低い社員の場合、使いこなせないケースも考えられます。そのため、初めてツールを使う社員でも簡単に使えるような、シンプルなツールを選ぶと失敗しないでしょう。
ツールによっては、フリープランや無料トライアルを設けているツールもあります。実際にツールを触ってみることで、「社員が使いこなせるのか」「ツール利用で生じる課題はないか」を事前に把握できるでしょう。ツールに対する自社の課題を明確にすることで、本格的なツール導入の前に解決策を講じることも可能です。
無料トライアルの期間は、効果検証するのに十分な期間が設定されているのかもポイントとなります。なぜなら、ナレッジ共有ツールの場合、効果検証までにある程度の期間が必要だからです。ツール選定時には、無料トライアルの期間がどの程度あれば効果検証が行えるかについても一緒に考えておくとよいでしょう。また、有料ツールの場合は、料金設定が費用対効果に見合うものであるのかも重要となります。
組織にとって重要な情報資産であるナレッジを安全・適切に管理するためには、セキュリティ対策に問題がないツールであるかも重要です。ウイルスや情報漏洩などの被害から守るために、「データの保存場所の安全性」や「履歴のチェックなどの監視体制の有無」を確認し、セキュリティ面で信頼できるツールを選びましょう。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ここからは、目的別におすすめのナレッジ共有ツールをご紹介します。フリープランや無料トライアルがあるツールもありますので、参考にしてください。
ナレッジ共有・社内wikiツールとは、マニュアルや社内wikiといった「ストック情報」を、クラウド上で簡単に共有し管理できるツールのことです。情報の置き場所を集約できるため、検索が迅速・簡単になり、組織で効果的に情報を活用できます。ナレッジ共有・社内wikiツールを活用すれば、「社員間でのノウハウ・知識の偏りがなくなり、誰でも同じ品質で業務が行える」「教育にかかる時間や手間などのコストを削減できる」といったメリットが生まれるでしょう。
【特徴】
・ノウハウやナレッジ、社内wikiなどの一元管理ができる
・社内文書の作成・共有・活用が簡単に行える
チームのための情報共有ツール「welog」は、業務のナレッジやノウハウを一元管理することができます。シンプルでわかりやすい操作画面で、マニュアルや社内wikiなどのナレッジを、誰でも簡単に共有・活用することが可能です。
グループや作成者別で絞り込みできる高度な検索機能を備えており、誰でも情報を簡単に探し出すことができます。クラウド上の情報を、メールや外部チャットと連携してボタン一つで共有できる機能のほか、テンプレートや同時編集の機能も備えています。
30日間全ての機能を無料で試せるトライアルを設けており、期間終了後も無料で継続利用できるフリープランがあるのも魅力です。ナレッジデータベースとしておすすめな「welog」を、この機会に試してみてはいかがでしょうか。
【概要】
・運営会社:株式会社アイエンター
・プラン/料金:【フリー】0円/月(10ユーザーまで)
【ベーシック】300円(税抜)/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有
・URL:https://welog.jp
【特徴】
・クラウド型とオンプレミス型の両方に対応し、小規模の企業から大企業まで広くカバーしている
・プロジェクトに最適なテンプレートが用意されている
・100を超えるアプリと連携可能で、使いやすくカスタマイズができる
組織内のナレッジを集約し、共同作業を行えるツールである「Confluence」。マーケティングやエンジニアリングなどさまざまな業種に対応し、全てのチームが作業構築から整理、コラボレーションまでを一元管理できます。プロジェクトに最適なテンプレートを使用して、簡単にドキュメントの作成が可能です。
【概要】
・運営会社:アトラシアン株式会社
・プラン/料金:【Free】0円/月(10ユーザーまで)
【Standard】690円/月(35,000 ユーザーまで)
【Premium】1,310円/月(35,000 ユーザーまで)
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(7日間)
・URL:https://www.atlassian.com/ja/software/confluence
【特徴】
・フォルダなどによる階層分類管理ではなく、ページ間をリンクで繋ぐ機能がある
・1アクションで画像・動画・地図を添付できる
「Scrapbox」は、チームに必要なナレッジを、何千何万という単位で管理できます。情報量が増えることで管理が難しくなりがちなフォルダやラベルによる階層分類管理ではなく、単語を「カッコ」で囲むだけでリンク化してネットワークの構築が可能です。ドラック&ドロップやコピー&ペーストで、画像や動画、地図を簡単に添付できる機能も備えています。
【概要】
・運営会社:Nota株式会社
・プラン/料金:【PERSONAL / EDUCATION】0円/月(個人・非営利での利用の場合)
【BUSINESS】1,100円/月
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有(個人・非営利での利用の場合)
・無料トライアル:有(100ページまで)
・URL:https://scrapbox.io/product
【特徴】
・業界や職種を問わず、中小企業から大企業まで簡単に情報を共有できる
・チームの成長にリアルタイムで伴走してくれる、チャットサポートがある
「Kibela」は、無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインで、業界や職種を問わずに誰でも簡単に情報を共有できるツールです。Markdown形式やリッチテキストエディタ形式に対応し、「いいね」を押してレスポンスやコメントをすることもできます。リアルタイムで質問できる、チャットサポートがあるのも特徴です。
【概要】
・運営会社:株式会社ビットジャーニー
・プラン/料金:【コミュニティー】0円/月(5ユーザー・4グループまで)
【スタンダード】550円/月(6ユーザーから使用/中小企業向け)
【エンタープライズ】1,650円/月(6ユーザーから使用/大企業向け/年間契約)
※1ユーザーあたり
・フリープラン:有
・無料トライアル:有(14日間)
・URL:https://kibe.la
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
マニュアル作成ツールとは、マニュアルの作成・共有・管理を簡単に行えるソフトウェアのことです。一般的なマニュアル作成ツールには、「テンプレートやレイアウト機能」「画像・動画の編集機能」などが備わっています。マニュアルを効率的に作成するだけでなく、マニュアルを運用しやすいという点も特徴の一つです。
【特徴】
・マニュアルが伝えやすい・伝わりやすい
・画像や動画の編集が簡単にできる
・マニュアルが活用されているか分析できる
新入社員や新メンバーへの社員教育に役立つ「Teachme Biz」。スマートフォンやタブレットで撮影した画像や動画を切り出したり、切り出した動画に矢印マークやテキストを挿入したりできるため、文字だけではわかりにくい情報の伝達もスムーズです。
研修や自主学習のための「トレーニング機能」を備えており、トレーニングの進捗状況も確認できます。
【概要】
・運営会社:株式会社スタディスト
・プラン/料金:【スタータープラン】5万円(税抜)/月(編集10アカウント・閲覧50アカウント)
【ベーシックプラン】10万円(税抜)/月(編集30アカウント・閲覧150アカウント)
【エンタープライズプラン】30万円(税抜)/月(編集100アカウント・閲覧500アカウント)
・フリープラン:無
・無料トライアル:有
【特徴】
・スマートフォンで動画教育コンテンツが作れる
・システムが字幕や翻訳を自動生成してくれる
・100ヵ国以上の自動翻訳機能がある
現場作業や外国人スタッフ向けの動画マニュアル作成には、「tebiki」が向いています。スマートフォンで動画を撮影するだけで、誰でも簡単に動画マニュアルを作成することが可能です。100ヵ国語以上の自動翻訳機能や、動画の音声を自動認識して字幕へ自動変換してくれる機能も備えています。
【概要】
・運営会社:Tebiki株式会社
・プラン/料金:要問い合わせ
・フリープラン:要問い合わせ
・無料トライアル:有
・URL:https://tebiki.jp
【特徴】
・マニュアル作成を効率化できる
・業務手順が自動で記録されるので、操作マニュアルが簡単に作れる
・e-ラーニングコンテンツを作成できる
マニュアル作成の効率化を図るためには、「iTutor」がおすすめです。業務マニュアルから動画マニュアル、eラーニング教材まであらゆるマニュアルを、自動で作成することができます。パソコンの画面上で実際の操作を行うだけでその操作を自動的にキャプチャしてスライド化でき、入力などの操作説明も自動でテキスト化が可能。社員教育に役立つ、テスト問題などのe-ラーニングコンテンツも作成できます。
【概要】
・運営会社:株式会社ブルーポート
・プラン/料金:【エントリービデオエディション】27.5万円(税込)~
【エントリーオフィスエディション】27.5万円(税込)~
【スタンダードエディション】49.5万円(税込)~
【プロフェッショナルエディション】66万円(税込)~
・フリープラン:無
・無料トライアル:要問い合わせ
・URL:https://itutor.jp
FAQツールとは、「よくある質問」とその回答を集約し、簡単に検索しやすくするためのツールです。業務マニュアルとしても使えるため、社員が業務上の疑問点を自己解決できるほか、社員を教育する際にも役立ちます。メリットとして、「組織内の問い合わせに対する手間や時間などの工数削減」や「属人化の防止」が挙げられるでしょう。
【特徴】
・Q&Aとwikiでナレッジを蓄積できる
・ナレッジを定着させるための支援がある
ナレッジ経営クラウド「Qast」は、社内の疑問はQ&A、自ら発信するナレッジはwikiとして蓄積できるツールです。ナレッジを組織に定着させるための支援体制を強化しており、操作説明や使い方のポイントなどについて、複数人のチームで迅速にサポートしてくれます。
Q&Aは匿名で投稿することもできるため、誰でも気軽にナレッジを共有・蓄積することができるでしょう。
【概要】
・運営会社:any株式会社
・プラン/料金:要問合せ
・フリープラン:有
・無料トライアル:有
・URL:https://qast.jp
【特徴】
・FAQ検索ヒット率98%を実現する「意図予測検索」機能がある
・従来のFAQより1000倍高速の応答速度を実現している
・専任チームによる手厚い伴走支援がある
「Helpfeel」は、圧倒的な検索ヒット率と手厚い伴走支援が特徴の社内版FAQツールです。質問予測パターンを50倍以上に拡張し、FAQ検索ヒット率は98%。送り仮名の違いやスペルミス、抽象的な表現でも質問を予測し候補表示してくれます。
文字を入力した瞬間に検索結果が表示される「爆速FAQシステム」があるのも特徴。契約中は、毎月カスタマーサクセスチームがFAQの利用状況を分析し、FAQ運営を継続的にサポートしてくれます。
【概要】
・運営会社:Nota株式会社
・プラン/料金:要問合せ
・フリープラン:要問合せ
・無料トライアル:要問合せ
・URL:https://helpfeel.com/landing-helpfeel-inhouse
【特徴】
・FAQページが簡単に作成できる
・ヘルプサイトや活用促進など安心のサポート体制がある
「IPKSHA FAQ」は、FAQページが誰でも簡単に作成できる作成・公開・分析・運用改善ができるナレッジマネジメントシステムです。社内のあらゆるナレッジをデータベース化することが可能です。
導入~公開時の支援、公開後の活用促進など、オンボーディング・活用支援サポートも実施しています。
【概要】
・運営会社:株式会社PKSHA Communication
・プラン/料金:要問い合わせ
・フリープラン:無
・無料トライアル:無
・URL:https://aisaas.pkshatech.com/faq/
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ナレッジは、活用することでその価値を生み出します。そのため、組織内でツール活用を促進させるためには、ナレッジ共有ツール導入時の運用方法に気をつけることがポイントです。ここからは、ナレッジ共有ツールを効果的に運用するためのコツを見ていきましょう。
運用部署や担当者を置いて運用から管理までを一貫して行うことが、運用時のポイントです。運用担当者が、ツールの使用中に生じた不具合やトラブルといった課題に対する改善策を講じたり、重要性や活用方法などを組織内で共有したりすることが必要です。現場でのヒアリングは丁寧に行い、ツールの課題を定期的に調整・修正するようにしましょう。
ナレッジ共有ツールは、社員が積極的に投稿・閲覧することでその効果が期待できます。まずは運用担当者が見本となり、ナレッジ共有ツールを率先して活用するのがおすすめです。ツールの活用促進のためには、業務手順にナレッジ共有の作業を組み込むなど、ナレッジを気軽に投稿できる仕組みづくりも大切となるでしょう。
ツールの運用時は、社内で統一した運用ルールを定めることも重要です。「情報をどのように分類するのか」「情報を誰にどの程度共有すべきなのか」「ツールの運用時間は何時から何時までなのか」といったルールを、最初に設定しておきましょう。
ただしツールの活用を促すためには、社員の投稿に対する心理的なハードルを下げることも大切です。運用ルールを細かく設定しすぎないことも、コツの一つとなるでしょう。
ナレッジ共有ツールを活用すれば、有益な情報を組織内で効果的に蓄積・運用できるため、企業の生産性向上も叶います。ナレッジ共有ツールはさまざまな種類がありますが、利用目的や用途に見合うものの中から、シンプルで使いやすい操作性を備えたツールを選ぶのがおすすめです。
ツールによっては、フリープランや無料トライアルのあるツールもあります。おすすめのナレッジ共有ツール10選やツールを運用する際のコツも参考にしていただき、組織内のナレッジ活用を促してみてはいかがでしょうか。