こちらのコラムでは、無料で使える情報共有のためのビジネスノートツール「welog(ウィーログ)」の運営スタッフが、ビジネスにおける情報共有やナレッジマネジメントについて発信しています。少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
目次
個々の社員が業務を通じて得たナレッジ(知見)を可視化して蓄積し、活用しやすい形に整理した「ナレッジベース」。ナレッジベースは、デジタル化や人材の流動化が進む昨今の事業運営において、欠かせないツールとして注目を集めています。そこで今回は、ナレッジベースの意味や作り方の他、ナレッジベースを構築できるツール6つを厳選してご紹介します。自社の情報共有やナレッジマネジメントへの疑問や課題解決にお役立てください。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ナレッジベースとは、業務において社員それぞれが有する「知識」や「経験」「ノウハウ」といった有益なナレッジ(知見)を、目に見える形で蓄積し、活用しやすいようデータベースとして一箇所に集約したものです。ナレッジベースは、社内の情報共有と情報活用を活性化することで、円滑な業務の推進や品質向上、顧客対応などに役立てることを目的として作成されます。
ナレッジベースには業務を通じて知り得た情報が多く含まれているため、企業の知的財産の集合体とも言えるでしょう。そのため、社外向けではなく、社内向けとして作られるのが一般的です。
ナレッジマネジメントとは、専門知識やノウハウ、成功事例といった「ナレッジ」を組織内で共有し、企業の成長につなげていく経営手法のこと。ナレッジベースなどを活用し、社内でナレッジの共有・活用を図る活動全体を指します。ナレッジマネジメントを進める上で、欠かせない要素の一つがナレッジベースだと言えるでしょう。
ナレッジベースはなぜ注目されているのでしょうか。事業運営において、ナレッジベースが必要とされる背景を見ていきましょう。
ナレッジベースは、情報化時代の働き方に不可欠と言えます。一箇所に集まって働くスタイルが一般的だったときは、ナレッジがデータベース化されていなくても、その場で聞いたり、周囲の様子を見て学んだりすることができました。
しかし、テレワークなどでそれぞれの場所で働くスタイルが一般化した今、個々の持つナレッジを可視化して集約し、誰もが活用できる状態にしておくことが欠かせなくなりました。これにより、どこからでも必要なデータにアクセスし、ナレッジを活用できる仕組みとして、ナレッジベースが求められるようになっています。
人材流出に対応し、個人のナレッジを社内資産化するという意味でも、ナレッジベースは必要です。多様な働き方が一般化する中で、転職が当たり前とされる時代になり、人材の流動化が進んでいます。
これにより企業は、個人のナレッジが社内に蓄積しづらいという課題を抱えるようになりました。社員が業務の中で得た知識やノウハウは、企業の重要な資産です。そのため企業には、人材の入れ替わりが頻繁に起きても、社内にナレッジが蓄積される仕組みづくりが求められているのです。
ナレッジベースは、ナレッジマネジメントに活用できるという点でも注目されています。ナレッジマネジメントとは、知識・ノウハウといった個々が持つナレッジを社内で共有し、企業の成長につなげていく経営手法です。
ナレッジマネジメントは、変化の激しい時代において企業の持続的な存続のために必須だとされています。ナレッジマネジメントを行うには、社内にあるナレッジを集約し、適切に管理することが必要です。ナレッジベースはその手段としても注目されています。
関連記事:ナレッジマネジメントとは?ツールや成功事例、推進する際のポイントを紹介
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ナレッジベースは、「社内用」と「社外用」に大別されます。冒頭で説明した通り、ナレッジベースは「社内での活用」を前提としたものが一般的ですが、最近では外注化や外部とのコラボを進める企業が増えていることもあり、社外用ナレッジベースに取り組む企業も出てきています。社外用のナレッジベースを構築する際には、「どのコンテンツを社外に公開するか」を慎重に検討しましょう。
ここでは、一般的なナレッジベースである「社内用ナレッジベース」の分類について、紹介します。ナレッジベースに活用できるツールは、活用目的によって次の5種類に分類できます。型によって得意とする分野や機能も異なるため、それぞれの特徴を踏まえておくことも重要ですしょう。ナレッジベースのそれぞれの型を見ていきましょう。
データベース型は、「知識情報検索型」とも呼ばれており、ナレッジ(情報)の蓄積と蓄積された情報の共有に長けています。検索機能が充実しており、必要なときに必要な情報を簡単に検索可能です。
社内wikiは、社内版Wikipedia(ウィキペディア)とも言われ、社員がそれぞれの持つナレッジを解説したり、活用法を記述したりして活用するものです。Wikipediaと同様に、社員がいつでも情報を更新できるような仕組みを構築し、最新情報を確認することができます。
社内wikiは、業務に対するさまざまな疑問を解消し、円滑な業務遂行をサポートするツールです。
グループウェア型とは、メールやチャットといったコミュニケーション機能の他、スケジュール・進捗管理や各種のファイル共有などが総合的に利用できるツールです。プロジェクトの中で生まれる情報やナレッジを、グループや社内でリアルタイムに共有できるという強みを持ちます。
ヘルプデスク型は、社員が得た情報の他、顧客から受けた質問やクレームへの対応などを「FAQ」として蓄積し、必要に応じて簡単に検索できるようにしたシステムです。Q&Aタイプの経験知の集合体として、社員教育やヘルプセンターにおける顧客対応などに役立てることができます。
いわゆるビッグデータを統計やAIを活用して分析し、傾向や仮説を導き、これをナレッジとして蓄積するツールです。データマイニングは、経営戦略やマーケティングなどに活用されています。
ナレッジベースは業務の中でどのように活用されているのでしょうか。ここでは、ナレッジベースを活用し、業務を効率化している例を3つご紹介します。
企業内検索システム(エンタープライズサーチ)とは、企業内に存在するさまざまなデータや資料などを横断的に検索できる検索システムであり、プラットフォームとしてナレッジベースを活用しています。
企業内検索システムは、社内に存在する膨大な情報の中からキーワード検索で瞬時に欲しい資料やデータを見つけられるため、業務効率化につなげることが可能です。また、資料やデータの所有者を特定できる機能があり、社内のナレッジが誰・どのチームに由来するのかまでを知ることができることも特徴のひとつ。そのため、ナレッジマネジメントの手段として活用することもできるでしょう。
FAQシステムも、ナレッジベースを活用した事例のひとつです。FAQは、「よくある質問と回答集」であり、自社のサービスや商品などの情報に対して、企業Webサイト等でよく利用されています。FAQを構築しておくと、顧客や社内からの質問に対する対応がスムーズになるため、ヘルプセンターや総務部などの担当者の業務効率化にもつながります。
自動音声応答装置も、ナレッジベースを基に構築されているものがあります。自動応答音声は、ユーザーがダイヤル操作や音声認識で必要な情報を伝えることで、適切にサービスを進めることができる仕組みです。ユーザーを目的毎に振り分けることで、オペレーターにつなぐ回数を削減できるため、業務効率化の効果が期待できます。最近では、LINEやWebサイトなどを使った、チャット向け自動メッセージ応答装置も普及しています。
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
ナレッジベースを構築することは、企業にとって主に以下の3点でメリットがあるとされています。
・業務効率化・脱属人化を実現できる
・素早い情報共有と情報のアップデートが可能
・顧客対応力の向上・企業競争力の強化につながる
それぞれのメリットを確認しましょう。
最も効果を感じやすいのが、業務効率化でしょう。社内で頻繁に利用されるマニュアルや資料、業務フローなどをナレッジベースに蓄積しておくことで、社内の誰もがその資料を参照して業務を遂行しやすくなります。これにより、人事異動や入社などで新たにチームに配属されたメンバーの教育工数の削減につながります。
また、ある業務を特定の社員のみができる状態である「属人化」を解消し、誰もが同じ品質で業務を遂行できる状態を目指すことも可能となるでしょう。
昨今の情報化社会では、ビジネスの機会を逃さないために、より素早い経営判断が求められるようになりました。的確な判断を下すためには、社内の状況が最新の状態にアップデートされ、いつも把握しやすい仕組みを構築しておくことが重要です。ナレッジベースに情報を集約しておけば、必要なタイミングで必要な情報を得られる上、いつでも最新の情報を確認できるため、迅速な判断につながります。
FAQシステムやエンタープライズサーチの導入は、スピーディーな顧客対応に効果的です。情報を一箇所に集約し、いつでも検索できるようにしておくことで、個別の質問に対する対応がスムーズになります。結果として、顧客体験を向上させ、企業の競争力強化にもつながると考えられるのです。
さらに、ナレッジベースの活用で一部の業務を自動化することで、生産性の向上につなげることもできるでしょう。
では、ナレッジベースはどのように構築するとよいのでしょうか。ここからは、ナレッジベースの構築方法や、構築におすすめのツールをご紹介します。
ナレッジベースとして活用できるシステムをすでに導入している場合は、それらを使ってナレッジを共有・活用していく仕組みを整えるのがよいでしょう。ナレッジベースとして活用できるツールには、前述したタイプのツールなど、以下のようなものがあります。
・データベース
・社内wiki
・グループウェア
・ヘルプデスク
・データマイニングツール
・文書管理システム
・社内SNS
社内で使われている既存のシステムと連携することで、社内に散らばりがちなナレッジを集約・管理するツールを新たに導入する方法もあります。ツールを導入する場合は、以下のような機能を備えているかや、どのような目的でツールを活用したいのかを考えながら、選ぶことが重要です。
・情報の蓄積や共有に特化しているか
・FAQや社内wikiが構築できるか
・ヘルプデスクをサポートできるか
・情報検索の効率化が期待できるか
データの検索性に優れたツールを使って情報を集約することで、その後の活用がスムーズになります。
ナレッジベースの構築に向けて、ツールを導入するには相応のコストがかかるため、費用を抑えながら独自に構築したいと考えることもあるでしょう。コストを抑えながらナレッジベースを構築する方法として、オープンソースのソフトウェアの利用という選択肢が考えられます。
オープンソースのソフトウェアを利用することで、「社内の課題に応じて柔軟にカスタマイズできる」「ソースコードを無償で利用できる」などのメリットが得られます。その一方、自社でサーバーを構築する必要があるため、更新やメンテナンス、セキュリティなどの管理・運営の手間が必要であることや、専門的な知見を持った人材が必要になることを踏まえておきましょう。
関連記事:無料で使える社内wikiツール、おすすめ6選。選定や運用のポイントを紹介!
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
新たにツールを導入する際に検討したい、ナレッジベース構築におすすめのツールをご紹介します。
【特長】
・社内にある情報を一元化し、社内wikiとして情報を共有・活用できる
・検索機能に優れ、情報を簡単に検索・閲覧できる
・シンプルでわかりやすい操作画面である
・フリープランや全機能を無料で試せるトライアルがある
「welog」は、社内wikiやノウハウ集などとしても活用できる、チームの情報共有に特化したドキュメント作成ツールです。蓄積したい情報を「ノート」にメモしておけば、チームメンバーがいつでも確認でき、情報共有の円滑化や業務の属人化解消にも役立ちます。キーワードやグループ、作成者別での絞り込みなど高度な検索機能を備えており、探している情報を簡単に見つけることが可能です。社内の情報を迅速に共有できるため、業務の意思決定の効率化や人材の即戦力化も期待できるでしょう。
また、シンプルでわかりやすい操作画面で、誰でも直感的に操作ができます。30日間全ての機能を試せる無料トライアルを設けており、10アカウントまでなら継続的に無料で使えるフリープランの選択も可能です。
【概要】
・運営会社:株式会社トライバルメディアハウス
・プラン/料金:【フリー】0円/月(10アカウントまで・一部機能制限あり)
【ベーシック】300円(税抜)/月(アカウント数無制限)
※1ユーザーあたり
・無料トライアル:有(30日間)
・URL:https://welog.jp/
【特長】
・「初めから完璧を目指さない」仕組みで、チームの情報共有が気軽に行える
・チャットのように発信し、wikiのように整理・編集することで、フロー情報とストック情報をシームレスにつなげる
・利用開始月の2カ月後の月末までの無料トライアルを利用可能なため、効果をきちんと検証できる
合同会社esaが展開する「esa」は、「最初から完璧なものなんてない。esaは情報の一生を見守りたい。」をコンセプトとする、情報共有に特化したドキュメントツールです。「完璧を目指しすぎて後回しになってしまう」という情報共有の課題に着目し、「最初から完璧を目指さない」「不完全でも共有しやすい」工夫が施されているのが強み。これにより、自律的なチームの鍵となる「早めの情報共有」を実現させています。無料トライアルが2カ月超と、効果検証に十分な時間をかけられる点も強みのひとつです。
【概要】
・運営会社:合同会社esa
・プラン/料金:500円(税込)/月
・無料トライアル:有(利用開始月の2カ月後の月末まで)
・URL:https://esa.io/
【特長】
・Q&Aとwikiでナレッジを蓄積できる
・さまざまな利用シーンを想定し、使いやすい仕組みを構築している
・経験豊富なナレッジコンサルタントによるコンサルタント支援が受けられる
ナレッジ経営クラウド「Qast」は、社内の疑問はQ&A、自ら発信するナレッジはwikiに投稿し社内の情報を蓄積できるクラウドツールです。質問や回答は匿名でも行えるなど、気軽に利用しやすい仕組みを構築しています。「ナレッジを引き出すオープンクエスチョン」「バックオフィス部門宛のFAQ」「顧客からの問い合わせ・回答」など、さまざまな目的で利用できるツールです。
ナレッジコンサルタントによる、ナレッジ経営を定着させるためのサポートを受けることができるため、つまづきやすいナレッジ経営のポイントを押さえることができます。
【概要】
・運営会社:any株式会社
・プラン/料金:要問合せ
・無料トライアル:有
・URL:https://qast.jp
「welog」は、メンバーのノウハウやナレッジを見える化することで
中小企業の属人化問題を解決するドキュメント共有ツールです。
【特長】
・国内トップシェアのFAQシステム
・知りたいFAQに素早くたどり着く高性能な検索システムを搭載
・手厚い運用サポートで誰でも簡単に使える
「PKSHA FAQ」は、誰でも簡単にFAQの作成・公開・分析・運用改善ができるナレッジマネジメントシステムです。約7万語種類の概念知識と、1,200万語の言語辞書を搭載した「言語理解エンジン」を搭載しており、Google等の検索エンジンに対応しています。知りたい情報が一箇所に集約して管理できることで、顧客と従業員双方のストレスを解消します。
【概要】
・運営会社:株式会社PKSHA Communication
・プラン/料金:要問い合わせ
・無料トライアル:有(14日間)
・URL:https://aisaas.pkshatech.com/faq/
【特長】
・豊富な機能でバラバラな情報を一箇所に集約できる
・SNSのようなコミュニケーションと、Excelのようなデータ管理を1つのツールで行い、チームの仕事を見える化できる
・マルチデバイス対応で時間と場所を選ばず情報を検索できる
「Kintone」は、顧客案件管理から交通費申請、日報やプロジェクト管理、受発注管理など、あらゆる用途に対応できる業務システム(アプリ)を必要無数だけ追加できる業務システムです。顧客情報や案件情報、売上情報、プロジェクトの進捗状況、ワークフローの申請状況など、チームや仕事に必要なあらゆる情報を管理、リアルタイムに共有できます。すべての情報を一元管理することで、業務を見える化し、仕事の品質やスピードアップにつなげることが可能です。
【概要】
・運営会社:サイボウズ株式会社
・プラン/料金:【スタンダードコース】1,500円(税抜)/1ユーザー(5ユーザーから契約可能)
【ライトコース】780円(税抜)/1ユーザー(5ユーザーから契約可能)
・無料トライアル:有(30日間・スタンダードコース)
・URL:https://kintone.cybozu.co.jp/
【特長】
・「Word」「Excel」「PowerPoint」など業務に頻出の機能が充実している
・チャットや通話、コラボレーションを1つの場所に集約できる「Microsoft Teams」や、メール、タスク、予定表、連絡先が集約された「Outlook」などが利用できる
「Microsoft Office 365」は、Word・Excel・PowerPointなど、業務に頻出のアプリケーションの他、チャットや通話機能を備えたMicrosoft Teams、メンバーのスケジュールを管理できるOutlook、さまざまなファイルや写真などの保管と共有が行えるOneDriveが網羅されたコラボレーションツールです。中小企業から大企業向けまで、豊富なプランが用意されていることや、万全のセキュリティ対策を構築し、世界でもトップシェアを誇っています。
【概要】
・運営会社:マイクロソフトコーポレーション
・プラン/料金:【Microsoft 365 Business Basic】650円(税抜)/月
※1ユーザーあたり
・無料トライアル:有(1カ月間)※プランの条件有
・URL:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365
この他のツールでもナレッジベースを構築できます。さまざまなナレッジ共有ツールから比較検討したい方は、こちらの記事を参考にしてください。
welogをナレッジベースとして活用している企業の事例を紹介します。
マーケティング・リサーチのプロフェッショナル集団として、幅広い業界を支援している株式会社インデックス・アイでは、社内メールやお知らせを口頭・メールでアナウンスしていました。そのため、アナウンス時には「既に同じ情報が共有されていないか」「共有したい情報が最新情報か」などを都度確認する必要があり、社員が自分たちで情報を探しにいける仕組みを必要としていたと言います。
welogを導入し、情報を集約したことで、「困ったときはwelogを検索する」習慣ができました。社員から問い合わせが来た際も、welogのノートのURLを共有するだけで済むことが増え、問い合わせ対応の時間短縮にもつながったそうです。
「福祉であふれる世界を」というビジョンを掲げ、介護のテクノロジーを最適化するための事業を展開する株式会社Giver Linkでは、情報共有に関するルールがありませんでした。そのため、メンバーが増えるにつれ、「業務に関するメモの保管場所がばらばら」「必要な情報がチャットで流れてしまう」「スプレッドシートが乱立する」といった情報共有の課題を感じるようになっていったと言います。
そうした課題を解決するため、welogを導入。業務に関するメモや全社的なルール・決め事をwelogに集約したことで、全員に知らせたいことは「welogに書いたから読んでおいて」で済むようになりました。情報共有コストが大幅に削減できたと感じているそうです。
ナレッジベースの構築ツールは多種多様です。ツール選定の担当者として、押さえておきたいポイントは以下の5点です。
・入力・更新のしやすさ使いやすさ
・検索のしやすさ性
・機能と対応デバイス
・フリープランや無料トライアルの有無
・セキュリティ対策
ツール選定時のポイントについて、それぞれ見ていきましょう。
ナレッジベースは、社員が継続的に使い、情報が蓄積し活用されるというサイクルが繰り返されることに意味があります。使いづらいツールだと、利用者が増えず活用が十分に進まないことが考えられるため、まず重視したいのが、「入力・更新のしやすさ」です。ITに詳しくない社員でも、簡単に情報を入力・更新できるものを選ぶことをおすすめします。視覚的に操作しやすいものや、テンプレートが充実しているものなどを選定すると良いでしょう。
たとえナレッジベースに社内の情報が蓄積されたとしても、必要な情報になかなかたどり着けなければ、ナレッジベースの活用は進みません。そのため、「検索性のしやすさ」もツール選定時の重要なポイントです。具体的には、「現場にとって、使いやすい階層構造になっているか」「カテゴリーやタグ、キーワード検索などさまざまな検索方法に対応しているか」といった観点で、ツールを比較検討するとよいでしょう。
ツールによって「機能」や「対応デバイス」はさまざまなため、「導入目的に合った機能を備えているか」「現場で使用しているデバイスに対応してるか」も、選定時に押さえておきたいポイントです。機能については、「連携可能なツールの種類」も確認することをおすすめします。また、対応デバイスに関しては、テレワークが進む昨今の状況を踏まえ、「いつでも・どこからでも、ナレッジベースにアクセスできるか」「どのデバイスからでも、操作性に問題がないか」といったこを確認しましょう。
ツールを全社的に導入する前に、実際にツールを触ってみることで、「社員が使いこなせるのか」「ツール利用で生じる課題はないか」を把握できます。ツールに対する自社の課題を明確にすることで、ツールの全社的導入の前に解決策を講じることも可能です。気軽にツールを試したい場合には、「フリープラン」や「無料トライアル」があるツールを選ぶとよいでしょう。
「フリープラン」については、無料となる上限の「人数」「データ容量」などを把握する必要があります。また、ナレッジベースの効果検証にはある程度の期間を要するため、「無料トライアル」については、「効果検証するのに十分な期間が設定されているのか」を確認することが重要です。
ナレッジベースには組織にとって重要な情報が蓄積されるため、セキュリティが不十分なツールの場合には、ウイルス攻撃や情報漏えいといった問題が起こる可能性があります。そのため、ナレッジベースを安全に管理していくためには、「セキュリティ対策に問題がないツールであるか」も重要です。「データの保存場所の安全性」や「アクセス履歴のチェックなどの監視体制の有無」を比較検討し、セキュリティ面で信頼できるツールを選びましょう。
ナレッジベースを活用することで、社内の情報共有が円滑になり、業務効率化や企業競争力の向上などにつなげることができます。ナレッジベースにはさまざまな型があり、主な利用目的によって、プラットフォームとなるツールを選ぶことが重要です。選定ポイントや各ツールの機能を踏まえながら、ナレッジベースを構築してみてはいかがでしょうか。